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http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/afro-ocea/news/20040429k0000m030153000c.html
【ニューヨーク高橋弘司】国連のブラヒミ事務総長特別顧問が27日、イラクの主権移譲後の統治案を安全保障理事会に報告し、今後の焦点はブラヒミ報告を踏まえた新安保理決議案の行方に移った。米英は主権移譲後の統治を国連主導とする方針を掲げているが、米政権内には国防総省を中心に国連主導への抵抗が根強い。イラク戦争に反対した仏、独、露などの安保理理事国は国連の役割強化を求めている。決議案が示す国連の実質的な役割をめぐる論議が活発化しそうだ。
今月の安保理議長を務めるプロウガー独国連大使は「ブラヒミ氏らの努力は重要だ」と支持を表明した。安保理内では新決議案が必要との認識ではほぼ一致している。問題は決議案の中身だ。
米国は16日、イラクの治安悪化を踏まえ、直接選挙が実施される場合に国連要員を警護することを主任務とする新多国籍軍設置の構想を新決議案に盛り込む意向を示した。
しかし、シラク仏大統領は「現状では全く問題外だ」と拒否した。また、プロウガー独大使も「必要なのは兵士の増派ではなく、政治的解決だ」との立場を主張。ロシアのガティロフ次席国連大使も「危機解決に向けた実質的な内容を検討する必要がある」と述べた。
ブラヒミ氏は主権移譲後も米英軍が駐留を続ける見通しを示した。ネグロポンテ米国連大使も「イラク政権は治安維持面で十分な統治能力を持ち得ず、新設のイラク軍は米軍の指揮下で活動する」と明言した。
新安保理協議案について英国がたたき台を提示している。(1)国連の役割強化(2)(主権移譲後の)米英軍などの駐留継続(3)(治安悪化など)イラクの情勢変化を踏まえた(暫定管理)政権の法的裏付け(4)6月末時点での占領終結確認(5)これまでに締結された政治的合意の承認−−の5点を中心に水面下での調整が続いている。
安保理各国は、5月1日ごろにイラク入りするブラヒミ氏がまとめる最終勧告をにらみながら、新安保理決議の協議を進める。
ブラヒミ特別顧問によるイラク統治案安保理報告の骨子は次の通り。
(1)5月中に主権移譲の受け皿になる暫定政権(選挙管理内閣)を発足させる
(2)暫定政権に首相、大統領、2人の副大統領を置く(人選は国連、米英占領当局、イラク統治評議会が担当)
(3)7月にも1000〜1500人規模の国民大会議を開催(同会議はイラク基本法の規定に縛られない)
(4)来年1月末までに国民議会を選ぶ直接選挙を実施(暫定政権メンバーは立候補しない)
(5)主権移譲後も米英などの軍隊は治安維持のため駐留する
毎日新聞 2004年4月29日 0時49分