現在地 HOME > 掲示板 > 戦争53 > 381.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
イラク:
仏大統領、主権譲渡でアフガン型の手法を提唱
【パリ福島良典】混迷の度を深めるイラク情勢の安定化に向け、フランスのシラク大統領は19日、今夏に予定されている米英占領当局からイラク側への主権移譲に際し、新生アフガニスタンにならってイラク国民各派を統合する各派代表者会議の開催を提唱した。イラク派兵有志連合のほころびを繕うため米英首脳が国連関与容認へと方針を転換する中、仏独両国など大陸欧州主要国で、イラク危機のアフガン型解決を模索する動きが加速している。
シラク大統領は19日、ムバラク・エジプト大統領との会談後の共同記者会見でイラク情勢について「極めて憂慮すべき状況であり、イラク国民への権限と主権の移譲は緊急を要する」と早期主権移譲の必要性を強調。「(会談の中で)ボン会議でアフガン政権樹立に道を開いたアフガン型解決策を取り上げた」と述べ、ムバラク大統領も賛意を表明した。
イラク問題でアナン国連事務総長の特別顧問を務めるブラヒミ氏(元アルジェリア外相)はアフガン新政権構想の立案者。イラク統治評議会メンバーらとの協議を経てブラヒミ氏は今月14日、占領当局から移譲される主権の「受け皿」となるイラク暫定政権を5月中に設立、アフガン型の国民大会議を7月中に開催する構想を明らかにした。
バルニエ仏、フィッシャー独両国外相は19日にベルリンで会談し、国連安保理新決議の採択などイラク主権移譲プロセスにおける国連の重要性を指摘、「主権移譲は日程通りにブラヒミ氏の提案の枠組みの中で実施されるべきだ」(フィッシャー外相)とブラヒミ構想に支持を表明した。
仏独両国は従来、国連重視姿勢を取ってきたが、占領負担を軽減したい米国もイラク情勢の泥沼化を受け、ここに来て方針を転換。ブッシュ大統領は国連主導で暫定政権を選ぶブラヒミ構想を歓迎する意向を表明し、イラク情勢の内戦化を防ぐ処方せんとしてアフガン型手法の採用が次第に現実味を増している。
開戦の是非をめぐり国際世論の割れたイラクと違い、アフガンではタリバン政権末期から国連安保理決議に基づき新政権の青写真が描かれていた。国連の呼びかけに応じてアフガン各派は01年11〜12月、タリバン政権崩壊後の統治形態を検討するためボン会議を開き、暫定行政機構の設立や緊急のロヤ・ジルガ(国民大会議)の開催などで合意、国家再建の土台を作った。
毎日新聞 2004年4月20日 18時24分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/afro-ocea/news/20040421k0000m030024000c.html