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(回答先: ファルージャで何が起きているか:/上(その1)【毎日2004年4月25日 東京朝刊】 投稿者 木田貴常 日時 2004 年 4 月 27 日 16:22:21)
ファルージャで何が起きているか:/中 逃避行
http://www.mainichi-msn.co.jp/search/html/news/2004/04/26/20040426ddm007070090000c.html
◇米検問所避け砂漠越え−−道路封鎖で帰郷困難
米軍に包囲されたイラク中部ファルージャからは、既に7万人ともいわれる住民が逃げ出した。避難民の証言では、米軍の設けた検問所を避けるために砂漠を歩く、命からがらの逃避行だった。
5日未明に始まった米軍の攻撃で、多くの住民はしばらく家に閉じこもった。しかし「(攻撃)4日目には食料が底を突き、逃げ出さざるをえなくなった」とシュハダ地区からバグダッドに避難した男性(47)は話す。
同様にバグダッドに避難したハワス・アルアビドさん(35)の証言によると、2家族計10人で9日午前10時、ファルージャを着の身着のままで出発した。幹線道路はすべて封鎖され、検問所で成人男性は追い返されていたため、数十年前にラクダの隊商が使った砂漠の廃道を選ばざるをえなかった。子供6人は車に乗せ、大人4人は歩いた。
廃道は途中でかんがい用水路に出くわし、ハワスさんら大人は胸まで水につかって渡り、迂回(うかい)した子供たちの車の到着を待った。5キロ先の町ナアミヤまで9時間かかった。
バグダッドに避難した別の男性(36)の話では、ナアミヤや周辺都市は避難民数千人でごった返し、難民キャンプのようになっていた。バグダッドの住民がボランティアで車を出し、避難民を次々と運ぶ。ハワスさんらも14日午前10時半、車でナアミヤを出発した。
正午ごろ、米軍の武装ヘリが突然飛来し、ハワスさんの車から数キロ先の車列にミサイルを発射した。車3台が炎上し、黒煙を上げた。「罪のない市民の車を狙うなんて、テロ以外の何ものでもない」と同行したフェラハ・ブラヒミさん(40)は言う。
ハワスさんらがバグダッドに到着したのは午後5時半。普段なら高速道路で約30分の首都への道に、計5日半を費やした。
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バグダッド西部のアルファラフェ・モスク(イスラム礼拝所)の聖職者アブオベイダ師(38)の証言によると、攻撃開始以降2度、ファルージャへ医療物資などを届けたが、16日には「赤十字など国際組織以外の車は通れない」と米軍に追い返された。「ファルージャは孤立させられている。こんな不正義が許されるのか」と同師は憤る。
これについて米軍は、人道支援物資の輸送トラックから弾薬や武器を発見したり、武装勢力が救急車を使って出入りするケースが実際にあったと主張している。
AP通信などによると、米軍は19日以降、1日10〜50人の住民の帰還を認め始めた。しかし、検問所前には600人以上が所在なげに待つ。帰還可能の一報を聞いたバグダッド避難組の男性(28)は21日、帰るバスを探したが「情勢が不安定」と運転手に渋られ、あきらめた。「両親の安否さえ分からない」と男性はうなだれた。【バグダッド斎藤義彦】
毎日新聞 2004年4月26日 東京朝刊