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(回答先: 【青山繁晴氏】ファルージャ攻防カギ…小泉「錯綜」発言は間違い (ZAKZAK) 投稿者 エンセン 日時 2004 年 4 月 14 日 00:13:04)
3人解放あと1、2日小泉交渉無力露呈
武力勢力強硬派難色
【バグダッド13日=夕刊フジ特電】強硬派、解放に難色−。イラクの中部ファルージャ付近で日本の民間人3人が誘拐された事件で、武装勢力「聖戦士旅団」内の強硬派と穏健派の意見対立もあって、解放が遅れていることが13日、分かった。連合軍とイスラム教スンニ派の停戦も、3度目の延長期限が12日午後10時(日本時間13日午前3時)に切れた。穏健派が女性の優先的な解放を見せる半面、強硬派が日米の緊密な関係から3人を『交渉カード』に利用、反対しているとみられる。ただ、聖戦士旅団は自衛隊撤退に執着していないことから、あと1〜2日で解放される可能性も出ている。
【有力部族の一派】
「サラヤ・アル・ムジャヒディン」(聖戦士旅団)を名乗る武装組織は、中部のスンニ派居住地域「スンニ・トライアングル」に勢力を持つ有力部族「ドレイミ族」の一派との見方が強い。
ドレイミ族は、フセイン旧政権の治安組織で要職を占めていた。
スンニ派最高指導部「ムスリム聖職者連盟」幹部によると、聖戦士旅団は広範な反米武装組織「1920年革命旅団」の傘下団体だという。
【なぜ解放しない?】
米国は元特殊部隊メンバー3人を含む4人が3月末、ファルージャで武装組織に射殺され、遺体に虐待が加えられたことに激怒。米駐留軍は現在、攻撃を加えてファルージャを包囲、犯人引き渡しを求めている。
米駐留軍と武装組織側は13日午前3時(日本時間)までに、計3回の停戦合意を行い、連続36時間停戦となっていた。
戦闘再開後の大規模攻撃を想定、米中東軍のアビザイド司令官は「機動性の高い戦闘部隊2個師団の増派をしてほしい」とラムズフェルド米国防長官に要請した。
聖戦士旅団は、誘拐した郡山総一郎さん(32)、高遠菜穂子さん(34)、今井紀明さん(18)が「イラクのために活動している人々」「占領軍に毒されていない」とし、解放の条件だった南部サマワに駐留する陸上自衛隊の撤退にはこだわっていないという。
ファルージャに緊張感が高まるなか、武装組織が次の一手を画策するなかで、強硬派が“切り札”と考えているのは日本人の人質なのだ。
【強硬派が硬化】
武装組織は12日までに、12人の外国人人質を解放したが日本人は含まれなかった。13日には7人の中国人も解放した。
この背景にはイスラム宗教者委員会の「占領軍の協力者でない外国人市民は解放すべきだ」という要請に、武装組織側は軟化したためだ。
一方で小泉純一郎首相が陸自の撤退要求を即刻拒否したことで、「聖戦士旅団内の強硬派が日本人人質を解放することに難色を示しているのではないか」(委員の幹部)との見方も強い。
【女性先の段階的解放案も】
人質3人はファルージャ近郊に拘束されているとみられる。武装組織側は対米交渉のカードとして握っておきたいが、殺害や長期拘束は考えていない。
イラク部族協会の幹部はバグダッドで取材する日本の報道機関に、「各派の話し合いが続いている。指導部は陸自撤退を主張するが、陸自が米軍と違うことは理解している」と話した。
「日本が米側と立場が違うことを表明することで人質解放に応じる可能性がある」とも述べ、人質解放が現実的な問題であると述べた。
人質に対する扱いについても、「イスラムは女性を大切にする宗教であり、女性を人質にすることに反発がある」と、まず高遠さんを優先させる段階的な解放があることも示唆した。
12日午後、カタールの衛星テレビ局「アルジャジーラ」が人質1人を解放するシーンが映ったビデオを放映するとの情報が流れたが、この幹部の証言とも合致する。
「1920年旅団」の指導部は、複数の部族や武装組織を抱えており、人質解放は意見が集約される可能性が高い一両日中とみられる。
【自己顕示欲が壁にも】
3人の解放に向けた手続きも複雑だ。
10日に聖戦士旅団名で送付された声明は「ムスリム聖職者連盟の要請」に応じて解放すると宣言し、スンニ派の宗教的威光に配慮していることをうかがわせた。
旧政権に代わる権威として、聖職者が国民の支持を集めている。
このため、聖戦士旅団は、交渉窓口にスンニ派の指導部を選び、犯行グループの安全の保証や米側の戦闘停止などを要求してくるとみられる。
ただ、イスラム社会は「人質問題を解決は私しかいない」と自己顕示欲が高いため、交渉の窓口の設定の段階から混乱が予想される。
【続く外国人誘拐】
アルジャジーラによると、ロシアのエネルギー関連企業「インテルエネルゴセルビス」のロシア人従業員11人がイラクの首都バグダッドで何者かに拉致されたと報じた。
また、公営チェコ・テレビなどは12日、同テレビのカメラマンとリポーターらチェコ人3人がイラクで行方不明となり、誘拐された可能性があることを明らかにした。
武装組織が、米との交渉カードに外国人の人質を次々と誘拐している。30人程度とされる外国人人質のうち、米軍に影響力の弱い国を中心に解放を続ける。
無秩序な誘拐は、米国への交渉だけでなく、金銭的な目的にも武装組織がシフトしている可能性もあるという。
イラクの治安情勢が安定しないなか、日本政府は、イラク入国者の抜本的な安全確保と、誘拐を事前防止する出国制限など抜本的な政策転換を求められる。
ZAKZAK 2004/04/13
http://www.zakzak.co.jp/top/2004_04/t2004041319.html