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(回答先: イラク邦人人質:小泉政権発足以来、最大の試練 [毎日新聞]【情報入手経緯や対応の様子も】 投稿者 あっしら 日時 2004 年 4 月 09 日 02:37:14)
日本人3人を誘拐したイスラム過激派とみられる武装勢力の自衛隊撤退要求に対し、福田官房長官は8日夜の記者会見で「撤退する理由はない」と述べ、「テロに屈しない」(小泉首相)政府の姿勢を明確に打ち出した。だが、武装勢力は「撤退しなければ人質を殺害する」と政府を脅迫している。小泉政権は人命とイラク支援継続のはざまで、極めて難しい判断を突きつけられた。
「そもそも我が国の自衛隊はイラクの人々のために人道復興支援をしているので、撤退する理由はない」。8日夜の緊急記者会見で、福田官房長官は現時点での自衛隊撤退の可能性を明確に否定した。わずか1日前、イラク南東部サマワの陸上自衛隊宿営地近くに迫撃砲と見られる砲弾が撃ち込まれたのに続く、日本を標的としたテロ。砲弾が撃ち込まれた後、小泉首相は記者団に「早く自衛隊を撤退させようという脅しの一環だと思いますね」と語った。
ただ、イラクでの陸自の支援活動が本格化して1カ月もたたないなかで、砲弾による攻撃と日本人誘拐が立て続けに起きた事態に、政府の動揺は広がっている。政府高官は、今後の人命救出をどう進めるかについて「わからない。想定していない事態だ」と困惑をあらわにした。対応によっては「その責任が政権を直撃しかねない」(首相周辺)事態だからだ。
川口外相によると、首相に誘拐の一報が入ったのは午後6時45分、小泉首相は新聞社の編集委員らとの懇談会に出席した直後だった。懇談会では「イラクでは『米国も引くわけにはいかなかった』と言っていた」などと話していたが、秘書官からの連絡は入らなかったという。首相は午後8時58分、東京・東五反田の仮公邸前で記者団から、邦人拘束についてただされたが、無言を通した。
政府はイラクへの自衛隊派遣後、自衛隊や外交官の身にテロの危険が及ぶことに加え、邦人が誘拐される可能性にも神経をとがらせてきた。人質解放と引き換えに政府が何らかの取引を求められれば、対応に苦慮することが避けられないからだ。今回の事態は、そうした懸念がまさに現実になったと言える。
外務省はイラク戦争開戦直前の03年2月、邦人が武力衝突や何らかの事件に巻き込まれることを警戒し、イラク全土を対象に邦人退避勧告を出して以来、3カ月ごとに更新してきた。「日本人や日本の関連施設等がテロ攻撃の標的となる可能性は排除されない。在イラク日本国大使館による邦人援護活動は極めて困難な状況にある」(3月19日付の退避勧告)として、メディアなどイラク国内にとどまる民間人に対しても、あくまで「自己責任」による危機管理を求めてきた。
実際、日本大使館や自衛隊関連施設のほか、メディアも含めた日本を標的とする「危険情報」は継続的に多数寄せられていた。外務省は昨年12月には、バグダッドに滞在する日本人に対し、日本大使館に近づかないよう呼びかけた。また2月に同大使館から館員を一時退避させた時には、安全面の理由から退避の有無についても説明を避けるなど「政府全体がピリピリしている」(政府関係者)状態が続いていた。現在、イラク国内にいる邦人は、約640人(外務省調べ)。サマワで活動する約550人の陸上自衛隊のほか、バグダッドとサマワにいる外務省職員計約10人と、メディア関係者だけ。まれに非政府組織(NGO)関係者1〜2人が短期間入国することもある。3月11日には、サマワを旅行中の学生2人が反米英軍活動をしていたなどとして住民に通報され、現地警察に一時拘束された。
(04/09 00:42)
http://www.asahi.com/politics/update/0409/001.html