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(回答先: イラク:米英占領当局、イスラム教シーア派新聞社を閉鎖 [毎日新聞]【自爆テロではなくアパッチのロケット弾と主張】 投稿者 あっしら 日時 2004 年 3 月 30 日 01:43:49)
件 名 : 2004.03.30 米当局、占領を批判するイラク紙を閉鎖
差出人 : 山本史郎
送信日時 : 2004/03/30 19:48
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2004年 3月30日 火曜日 □□□□□ □■ (転送歓迎)
きょう紹介するニュース
・「言論の自由」を掲げ、占領に都合悪い言論は禁止
ロサンゼルス・タイムズ 3月29日付から訳
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☆★言論の自由という偽善、占領批判のイラク紙が発行停止
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●U.S. Shutters Iraqi Newspaper
ロサンゼルス・タイムズ 3月29日 By Alissa J. Rubin 同紙記者
米当局がイラクの新聞社を閉鎖
http://www.latimes.com/news/nationworld/world/la-fg-iraqpaper29mar29,1,7362227.story?coll=la-headlines-world
シーア派聖職者の新聞が攻撃を扇動したと合同軍は言う。
支持者は米当局の動きを言論統制だと受けとめ抗議する。
バグダッド発/イラク駐留のアメリカ率いる合同軍は、不安を生み
だし占領軍への暴力を扇動しているとして、高い評価を得ている反米
的なシーア派聖職者が主宰する新聞社を28日に閉鎖した。
閉鎖から数時間のうちに、この聖職者ムクタダ・サドルを支持する
数百人がバグダッド中心部にある新聞社の事務所近くでデモをおこ
なった。同聖職者の父親の名前にちなんでサドル・シティーと呼ばれ
ている貧困層の居住地である。デモは平和的なものだったが、6月
30日に予定された主権移譲が近づくなかで、見ていたなかには今回
の発行停止が反米感情に火をつけることを恐れる者もいた。
イラク・イスラム革命最高評議会のスポークスマンであるハミド・バ
ヤティは、「もちろん、それはムクタダ・サドルの支持者を憤激させる
だろう」と述べた。同評議会はアメリカが後押しするイラク統治評議会
に代表を送るシーア派教徒の政党である。「それはイラク国民のもつ
疑惑−−アメリカは民主主義を望んでいると言うが、しかし自分たち
に有利でない見解は何であれ抑圧している−−を際だたせるものに
なる」。
当局者が同紙を閉鎖するのに、なぜこの特別な時期を選んだのか
は不明だが、合同軍のある高官は新聞社が28日以前にも何度か警
告を受けていたと説明した。「今回が初めてではない。われわれは発
行を停めて姿勢を正す機会を与えてきたんだ」と彼は言った。「しか
し、もし彼らが辛辣な批評を出し続けるなら、しょうがない・・・」。
占領行政当局はサドルとのあいだに引き続く抗争があり、それは彼
の新聞紙面以外の分野でも拡大している。
30代前半のサドルは、金曜日の礼拝で決まって占領を非難し、メ
フディ軍と呼ぶ民兵を集めようとしてきた。最初は失業した若者のみ
すぼらしい集まりだったが、それは次第に秩序だった組織となって、
100万人以上のシーア派教徒が住むバグダッドのサドル・シティと同
様に、ナシリーヤを含む南部の幾つかの都市にサドルは民兵組織を
持つまでになった。
アメリカ当局者はサドルがその軍団を拡大するのを綿密に追跡調
査してきた。合同軍はナジャフ市の保安部隊と行政当局者に、サドル
が開く法廷と私的な刑務所を閉鎖させた。先週には、アメリカ文民行
政官ブレマーはナジャフの知事および警察署長と面談して、サドルが
地下活動として法廷を開いているという報告を調査するよう説得し
た。
米国防大学のイラク専門家ジュディス・ヤフィー元CIA分析官は、サ
ドルは「ひとかどの危険人物」だと指摘した。アメリカ主導の合同軍は
彼を好んでおらず、確かに、政権移行の期間中は事態を平穏に保っ
ておきたいと願っている。これまで彼女は、サドルを「抑えることがで
きる」と言っていた。しかし彼がデモを計画していると合同軍が考える
のなら、彼とその支持者に対して何らかの対処をするのが好ましい、
とヤフィーは補足した。
アル・ハウザ紙は28日の朝に閉鎖されたが、そのときアメリカ兵数
十人がバグダッドの事務所にやって来て、スタッフに外に出てドアを
チェーンで閉鎖するよう命令した。アメリカ兵部隊は、昨年出された暴
力の扇動を禁止する命令に同紙が違反したとするブレマーからの書
簡を、同紙編集長アリ・ヤッシリに手渡した。
ヤッシリは事務所の外でロイター通信に対して、「彼らはわれわれ
が退去しなければ逮捕すると告げた。われわれの報道がアメリカに
反対するよう国民を煽っているそうな」と話した。ナジャフに拠点を置
くシーア派聖職者の研究家にちなんで名付けられた週刊の同紙は、
主にサドルの支持者に読まれている。その発行部数は5万部以下と
考えられる。
ブレマーの判断のもとで、発行は2ヶ月間禁止される。彼からの書
簡によると、扇動禁止命令にこれ以上違反すると、刑務所に投獄さ
れるか1000ドルの罰金になるという。ブレマーの書簡には、合同軍
の活動を非難したとか、反米感情を燃やすようアメリカ主導の占領軍
の活動についてウソを書いた、とか幾つかの例が挙げられていた。
書簡は、『ブレマーはサダムの歩みを追っている』と題する社説を含
めて、(占領への)憎しみを扇動したという一連の行為に言及した。も
う一つの記事は、バグダッドの南方イスカンダリヤで50人を殺害した
2月10日の爆発が、自動車爆弾によるものではなく、米軍のアパッ
チ・ヘリから撃たれたロケット弾だと報道したものだ。ブレマーの書簡
は、「この記事はインチキだ。アメリカ軍はその建物を攻撃してない」
と説明した。
ブレマーは、「こうした間違った記事は読者を誤らせるだけでなく、
イラク復興で合同軍に協力するイラク市民と合同軍に対する現実的
な脅威となる」と書いていた。
しかし、多くのイラク人読者にとって、同紙アル・ハウザの記事は、
反動を招くような発行停止という重大な措置に値する危険な論理とい
うより、もっと好ましく鋭いタブロイド新聞であるようだ。多くのイラクの
新聞は、合同軍との衝突を避けているとはいえ、型通りに露骨にウソ
を伝える記事を流している。
合同軍や統治評議会と衝突したメディアは、アル・ハウザが最初と
いうのではない。過去に少なくとも2度、暴力を煽っているとか、「煽動
的な」情報を放送したとか、イラクの宗教指導者・国民指導者を「軽ん
じている」などと決めつけて、統治評議会はアラブのテレビ局アル・
ジャジーラおよびアル・アラビーヤを取締ったことがある。
アル・アラビヤの事務所は昨年11月に警察によって閉鎖され、また
7月には、「すべてのスパイと対米協力者に死を」という見出しの記事
を掲載した新聞アル・ムスタキラ紙を合同軍が閉鎖した。
昨年の夏には、混乱や暴動、アメリカ軍への暴力、あるいはサダ
ム・フセインのバース党復活を支持する刊行物を禁止する命令を合
同軍が布告した。その命令はまた、いかなる個人と社会的・民族的・
宗教的団体を含にいかなる団体に対しても、そして女性に対しても、
暴力を煽ることを禁止している。
それ以後、ブレマーは少なくとも2度、合同軍と文民行政官に対して
暴力を扇動することを禁止すると公示した。それと同時に、アメリカ当
局者は、イラクで今や言論の自由が許されると自慢し、ブレマーはし
ばしばイラクの新聞小売店が急増したことを自慢したものだ。
合同軍は合同軍を批判する論評と暴力を扇動する論評との間に区
別を設けようと試みてきたが、その違いは多くのイラク人の関心を惹
(ひ)かなかったかった。かなりの者が、アメリカ人は言論の自由を口
にするが、実際には気に入らない言論を禁止しようとする偽善者と見
なしている。
ナジャフ在住のサドル側近であるジャビル・ハファジは、新聞社が閉
鎖された理由を、「それが独立した方針を堅持し、占領と統治評議会
に反対しているからだ」と説明した。
ヤフィーは、合同軍はこの「微妙な時期」に攻撃を回避したい欲求
を、言論の自由などの価値観を教えるという目標に合致させる、難し
い仕事に直面しているのだと語った。「それは民主主義の抱える矛盾
だ」と彼女は言った。
http://www.freeml.com/message/organizer-news@freeml.com/0000446