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(回答先: DU影響深刻イラクの2医師が訴え [中国新聞] 投稿者 なるほど 日時 2004 年 3 月 22 日 01:21:49)
【写真説明】衆院憲法調査会広島地方公聴会で述べた意見を、広島市中区での市民集会で報告する高橋さん(中) '04/3/21
■「連呼だけでは前進せぬ」
広島市立大国際学部で学ぶ、三年生の西林佑真さん(21)と平石朋子さん(21)は二人とも、既存の平和運動に対する違和感がある。
「反対、反対と声を上げる運動には、なぜ反対するのかという意見がうまく示されない。どうすればいいかが分からないと、ぼくは参加できない」(西林さん)
「若い人育てたい」
「意思表示したいけど、運動に行くと『絶対反対』という思想に固まってしまいそう」(平石さん)
市民団体「アジアの友と手をつなぐ広島市民の会」事務局の篠田智江さん(34)=南区=は「若い人を育てなきゃと言いながら、(既存の平和運動は)自分たちのコピーをつくろうとしている感じがする」と疑念を隠さない。人文字の後、潮が引くように若い世代が運動から遠ざかった理由も、その辺にあるとみる。
そうした見方に、年配の運動家たちはもちろん気づいている。「絶対反対」の連呼だけではない、新たな道を手探りしている。
長く、原水禁運動に携わってきた横原由紀夫さん(63)=佐伯区=も、その一人だ。今月九日、広島市内の街頭に立ち、衆院憲法調査会広島地方公聴会の報告集会に参加を呼びかけていた。
横原さんは人文字集会で、「平和がいい」との思いを音楽や仮装などのスタイルで表現する若者が新鮮に映った。「かといって、何でも若い人に合わせればいいんだろうか」。軽いノリの運動ばかりをもてはやす風潮にも、疑問が残る。
「確かに、反対するだけでは事態を変えられない」。分かってはいたが、イラク戦争で、それが確信に変わった。「声高に反対を叫ぶだけでなく、何かを対置しないと、前に進めないし、理解が得られない。戦争という暴力に対抗できるのは法、社会のルールではないか」
国際法や憲法の持つ意味を解きほぐし、法秩序が崩れている現状を市民に訴えようと、広島では既に、「法」を切り口にした運動の模索が始まっている。
民衆法廷準備進む
被爆六十周年の二〇〇五年に向け、米国の原爆投下を裁く民衆法廷の準備が進んでいる。国際法に照らし、原爆による大量殺りくを裁き、核兵器の使用について検証する。審判を通し、核開発の現状を伝え、イラク戦争などの殺りくがやまない世界に警鐘を鳴らす試みだ。
「私たちの声が届かない」
「力不足。情けない」
イラク開戦から一年。そんな声が、核兵器廃絶を求め続けてきた被爆者の間からも、漏れてくるようになった。
原爆資料館の元館長で、被爆者の高橋昭博さん(72)=広島市西区=は人文字集会の呼びかけ人に名を連ねた。「特定の党派や団体の平和運動ではない。これならば、と思った」
十五日、憲法調査会の公聴会で、高橋さんは被爆体験を語った。「戦争放棄をうたった平和憲法があったから、(原爆を投下した米国への)恨みつらみを克服して、立ち直ることができた」と、護憲の立場から意見を述べた。終了後、一人わずか十五分の意見陳述で言い足りなかった思いを、こう続けた。
「被爆体験を、日本や世界が抱える現代の問題につなげて、伝えてこれたんだろうか。被爆者は、自分の体験を語るだけで満足してなかったか。イラクの現実や憲法の成り立ちにつながる話として、若い世代に問いかけ、平和を生み出す努力を続けなくてはいけないと思う」
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民衆法廷 国際法に基づいて、模擬裁判で戦争の犯罪性を明らかにする市民運動。米国のベトナム戦争を裁いた法廷や湾岸戦争の「クラーク法廷」が有名。原爆投下の罪を問う法廷は、広島市立大広島平和研究所の田中利幸教授たち市民レベルで提唱された。近く、準備会を発足する。
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn04032134.html