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(回答先: 銃撃で負傷の陳総統、専用機で台北到着 [日本経済新聞] 投稿者 あっしら 日時 2004 年 3 月 19 日 23:48:43)
【台北=若山樹一郎】南部の台南市で19日に起きた陳水扁(ちん・すいへん)総統銃撃事件は、20日の台湾総統選の結果を左右しかねない衝撃を持つ。住民の同情が陳総統に集まるムードが高まったのは否めず、事件は、陳氏よりむしろ、政権奪還を目指す連戦(れん・せん)国民党主席に大きな打撃を与えたとの見方が出ている。過去2回の総統選の投票前夜はお祭り騒ぎだったが、今回、両陣営は選挙運動を取りやめ、台湾は沈黙に包まれている。
連氏はこの日、急きょ記者会見を開き、「このような暴力行為を非難する。2人の早期回復を祈り、事件の真相究明を求める」と述べた。その表情は、平静を装っていた。だが、ショックは大きい。
国民党内の最新世論調査などでは、同党リードの数字が出ていた。連陣営は、選挙最終盤になって陳総統夫人らの金銭スキャンダルが相次いで発覚したのに乗じて、国民党が強い北部のほか、民進党の地盤である南部でも攻勢を強めていた。連氏は19日夜、高雄に乗り込む計画だった。
国民党関係者は「事件で、南部を中心に陳総統に票が結集する恐れがある」と警戒する。
一方、台北市の陳陣営選対本部で、19日、会見した張俊雄(ちょう・しゅんゆう)前行政院長(首相)は、「総統らへの暴力を厳しく非難する」と怒りをあらわにした。前代未聞の現職総統への銃撃は、民進党が掲げてきた「民主」に対する最も悪質な挑戦だった。陳氏は、1985年にテロに襲われた呉淑珍(ご・しゅくちん)夫人に続き、自身もテロ被害者となった。
総統府は同日、株価の急落など社会不安を招くのを防ぐため、游錫●(ゆう・しゃくこん)行政院長や中央選挙委員長、中央銀行総裁、さらに情報部門の責任者らを招集して善後策を協議。総統の負傷の状況などを積極的に情報公開するなど、事態の鎮静化に追われた。(●は「方」を並べた下に「土」)
両陣営が19日、最後の集会を相次いで中止したのは、選挙運動どころではなくなったことに加え、両陣営支持者による不測の衝突の事態を避けるためでもある。両陣営には、ここで派手に動けば、民心を刺激しかねないとの懸念もあったと見られる。
游行政院長は、暴動でも発生すれば中国軍の介入を招きかねないとして、冷静に行動するよう全土に呼びかけた。20日の投票は、厳戒態勢の中で行われる。
今回の総統選は、初の与野党一騎打ち。中台は「一辺一国」(それぞれ別の国)と主張し、台湾の「自立化加速」を求める陳氏と、「中台関係の安定」を掲げる連氏が激しく対立してきた。「台湾人意識」を強調してきた陳陣営には、人口の85%を占める本省人(台湾出身者)と、15%の外省人(中国出身者)との確執をあおっているとの批判も出ていた。
(2004/3/20/01:23 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20040319id26.htm