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【マドリード山科武司】1500人以上が死傷する大惨事となった11日のスペイン・マドリードの同時多発爆破事件。アラブ紙に国際テロ組織「アルカイダ」との関連をうかがわせる組織からの犯行声明が届いたが、スペイン当局は北部バスク地方の分離独立を求める非合法組織「バスク祖国と自由」(ETA)の犯行との見方を崩していない。ただ、海外テログループの犯行だった場合、イラク戦争に反対した国民世論が再燃し、テロを招いた現政権への批判が強まるのは必至だ。
マドリード自治政府庁舎前の広場プエルタ・デル・ソルには1000人近い人々が集まり、口々に「もう十分だ」「団結を」「平和を」と叫んだ。集会に来たルイス・ゴンザレスさん(23)は「犠牲者の多くは労働者や女性、子供。政府はテロを防げなかった」と悔しさをにじませた。
テロを続けるETAに地元バスク地方も含め大多数の国民は嫌悪感を抱く。その国民世論を背景に現政権は昨年、国内外でETAのメンバー187人を拘束。自動車爆破テロは26件に減少した。主だった幹部も拘束され、現在ETAは仏・スペインに約300人、うち100人弱がテロにかかわっているとされる。
ETAが人々の話題に上ると、嫌悪感から与党・国民党の支持率が上昇する相関関係にある。今年初め、野党・社会労働党に近いカタルーニャ自治政府幹部がETA関係者と秘密会合を持っていたことが暴露された。その後の世論調査では、国民党の支持率が上昇。困難視されていた選挙での過半数議席獲得も視野に入るようになった。
一方、テロが国際テロ組織によるものだった場合、テロを国内に招き入れる結果となった現政権の米国追従政策が、再び批判にさらされる可能性がある。
スペイン世論はイラク戦争に反対し、昨年2月には100万人規模の反対デモが行われた。戦争が短期間で終結したため政府批判は現在は沈静化しているが、アスナール首相の独断的な手法もあり、政府批判の火種はくすぶり続けているのが現状だ。
[毎日新聞3月12日] ( 2004-03-12-14:33 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20040312k0000e030064000c.html