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私の視点 外交官殺害事件、被害車両到着で深まる謎 [浅井久仁臣氏]【こんないい加減な「後始末」で3人の遺族は納得するはずはありません】
http://www.asyura2.com/0403/war49/msg/152.html
投稿者 なるほど 日時 2004 年 3 月 07 日 17:49:58:dfhdU2/i2Qkk2
 

2004.3.7 浅井久仁臣
外交官殺害事件、被害車両到着で深まる謎

 2人の日本人外交官とイラク運転手が殺害されてから約3ヶ月。3月4日夜、ようやく被害車両が日本に到着しました。
 私にはこれが不思議でなりません。この事件の真相は不明のままで、「米軍関与説」「米軍誤射説」など、いろいろな憶測まで飛び交っていました。にもかかわらず、真相を究明するには最重要証拠の一つであるはずの被害車両が3ヶ月も日本の捜査陣の手に渡らなかったことに大きな疑問を感じてしまうのです。いや疑問というあいまいな表現を使わずにはっきりとした表現を使いましょう。疑惑です。
 外務省は、被害車両の到着が遅れたのは、「航空会社との調整」があったからだと言っているようですが、皆さん、そんな子供だましの言い訳に騙されてはダメです。ちょいと調べれば分かることですが、あの程度の車両を運ぶのは簡単なことなのです。もし万が一、航空会社の側(今回は日本航空)に事情があったとしても、他に送る方法はいくつもあります。
 私が抱いた疑惑に触れる前に、まず、事件の復習を兼ねて事実関係を再確認してみましょう。
(1)事件はバグダッドからティクリートに向かう途中の幹線道路で起きました。第一報では2人は道路わきにある露店で買物をするために車を路肩に停めていたところを狙われたとなっていました。その情報は、「現場にいたわけでもない」米軍から発表されたものでした。
(2)ところが現場の映像には露店はなく、また露店が存在したとの情報も間違っていました。
(3)暫くして、3人は走行中に撃たれたものと情報が訂正されました。
(4)2人は、米暫定当局が開いた「復興会議」に出席するためにティクリートに向かっていました。
(5)3人の乗った車は、2台か3台の車に挟み撃ちされ、カラシニコフ型自動小銃で殺害されたとのことで、車には約30発の銃痕があると発表されました。
(6)3人の車は、軽防弾車でしたが、自動小銃に対応できるものではありませんでした。でも、防弾チョッキの着用もありませんでした。
(7)2人の外交官の遺体は日本で解剖されましたが、その解剖結果の詳細は明らかにされていません。
事件直後、皆さんの記憶に今も新しいでしょうが、2人の死を悼み日本全国に異様な空気が漂いました。彼らの死に疑問を呈したりすれば、袋叩きに遭いそうな雰囲気さえ感じられました。現実に、私が書いた記事に対して脅迫文を送りつけてくる者もいました。この事件が「黄色いハンカチ」と共にやがて自衛隊派遣に巧みに利用されていったのは、皆さん見ての通りです。
多くの人の涙を誘った事件ですが、冷静に分析すると不思議な事だらけです。前述に羅列した(1)から(7)の事実関係に「私の視点」を加えると、下記のようになります。
(1)なぜ、米軍が発表、それもでたらめな発表をしたのでしょうか。それが、単なる恣意的なものなのか、意図的なものなのか、確証はありませんが、後者の臭いすら感じてしまうのです。
(2)露店は、どこにでも存在するから適当に作り話の設定に使われたのでしょう。
(3)米軍は現場を見て、嘘をつき通せぬと判断したのでしょう。早い時点で情報の修正が行なわれました。
(4)私はHP上でこの事件の第一報を速報した時も言及しましたが、ティクリートはフセイン元大統領の生まれ故郷で、旧政権の残党勢力の中心地です。当時も反占領軍攻撃が日常化していました。まだ、バグダッドの方が安全でしたし、移動中の危険を考えれば、ティクリットで開催するのはあまりに不自然でした。
(5)大きな問題です。確かに映像では、車に多数の弾痕が見て取れました。でも、撃ち込まれた銃弾の種類は、すぐに公表されませんでした。武装グループがカラシニコフ銃を使用したというのであれば、報道陣から公表を要請されてなぜすぐに検出した銃弾を公表しなかったのでしょう?
(6)に関しては、お2人の行動への疑問が出てきました。つまり、どうしてお2人は行動中に防弾チョッキを着用していなかったのでしょうか。占領軍兵士は当然のことながらジャーナリストや国際機関のスタッフでさえ、チョッキ着用が当時は普通でした。外で防弾チョッキはかえって目立つと言う評論家がいましたが、それこそ「平和ボケ」ですね。今は軽くて薄い良質なチョッキが売られています。もちろん、防弾チョッキを着ていたからといって完全にカラシニコフに対応できるわけではありませんが、安全性を高めてくれることは間違いありません。
(7)ティクリートで2人の遺体がパンツ一枚の状態で安置されている映像を見ましたが、お2人の体がきれいで、銃創が目立たない事に驚きました。しかもそれらの銃創が、カラシニコフにしては、あまりに小さいことにも首を傾げました。だから、日本で行なわれる遺体の解剖の結果をきちんと見たかったのです。でも、解剖結果の全貌はいまだに明らかにされていません。
そして、今回の被害車両の到着です。これまであまりに送られて来ないものですから私は何度も外務省に問い合わせていました。その時、例の車をイラクにおいて誰が管理しているのかどこに置いてあるのか質問しましたが、明確な答えはもらえませんでした。一度は、「米軍施設にあるのでは」という問い掛けをしましたが、これもやはり「はい」とも「いいえ」とも答えてもらえませんでした。
 警視庁公安部は通常のやり方であれば、殺人容疑で鑑定処分許可を取った上で状況検分をします。車体をくまなく調べ、攻撃に使われた銃や銃弾の種類などを調べるわけです。
 外務省の中でも、車両の到着が遅いことへの不満を口にする者が少なくありません。中には、「3ヶ月経って何が分かるんですかね」と言う職員もいます。
 こんないい加減な「後始末」で3人の遺族は納得するはずはありません。マスコミが声を上げない限りは、この事件の真相はこのまま闇に葬られていくことになるでしょう。心底3人の死を悼むのであれば、各社の記者諸君、この矛盾だらけの事件を掘り下げてみようではありませんか。ここから対イラク戦争の本質に迫る取材方法も見えてくるような気がするのですが…。>
http://www.asaikuniomi.com/gulfwar2-bush'sstrategy.htm

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