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記者会見 / マスコミの役割 / 明るい動き(2004.05.02)
全文はこちらをご覧下さい。↓
http://www.houjin-ombudsman.org/iraq/0502.htm
(以下、抜粋)
もう一昨日になりますが、今井さんと郡山さんの30日の記者会見
を見ました。神保さんのHPで全部見ることができます。
http://videonews.jp/index.php?itemid=51
私は、記者会見でテキパキと答えていたお二人に好感を持ちました。
饒舌と感じる方がいるかもしれないが、自分の思うことを妙な抑制
をかけることなく話していたこと、政府側の圧力をきちんと述べて
いたことに安心しました。
ところが性懲りもなく、読売新聞の社会部長楢崎憲二氏は、
5月1日付読売朝刊34面のコラムで「『自己責任論』は悪者か」と
反論しています。
>「自己責任論」がすっかり悪者になってしまったようだ。
>(中略)
> 気になるのは、こうした空気の変化を、日本の言論状況が「未熟」
> なためだとする議論が、一部で強まっている点だ。いわく「政府に
> 反対する人間の口は封じるのか」「NGO活動を押さえ込もうとい
> うのか」。被害者の責任を問う声が政府与党にも根強いことが背景
> にあり、自己責任論はそれを鵜呑みにしているというのだろう。
> しかし、こうした議論は、政府は悪、民間は善とする、もう一つの
> 思い込みから出ていないだろうか。当事者さえ一部認めている自己
> 責任を素通りし、だれも考えていない「脅威」を持ち出して危機感
> をあおる。これは、あまりフェアな態度とはいえない。
マスコミは世論を作り出す力で容易に人権を侵害すること、マスコミ
は権力を牽制し抑制する役割が求められていること、に何と無自覚な
社会部長さんでしょうか。
読売のように、政府を批判せず、政府の肩を持つマスコミは存在その
ものが危険だと思います。つまり、ファシズムや軍国主義の先導役と
なるからです。
私は、毎日新聞の論点に、以下のとおり書きました。
http://www.mainichi-msn.co.jp/search/html/news/2004/04/26/20040426ddm012070179000c.html
> マスコミの報道を通じて「自己責任論」や「自作自演説」が広まり、
> それらに誘導されて多くの日本人が被害者と家族を責めた。
字数の制約があって十分に意図が伝わらなかったのですが、
日刊ゲンダイがその部分を電話取材してきたので答えました。
> 公益法人改革オンブズマンの浜辺哲也氏の意見はこうだ。
> 「多くの日本人は、雇用や年金、金融財政などの将来不安を抱え、
> 精神的に弱っています。こうした状況下ではナショナリズムや
> ファシズムが台頭しやすいのです。だから、勇気ある行動をたたえ
> られてもおかしくない事件の被害者が、非国民扱いされ、猛烈な
> バッシングに見舞われた。しかも、メディアが『自己責任論』を
> 展開し、バッシングを増幅させたのだから、”集団リンチ”をはやし
> 立てたも同然です。どこか戦前回帰を思わせ、危機感を覚えます。」
4月29日付(水曜日発売)の日刊ゲンダイに、以上のコメント
が掲載されています。
大体、2CHとかヤフーとかの掲示板の書き込みが被害者を誹謗中傷
する内容に偏っており、官邸が自作自演説を流していたことに触れる
書き込みが全くないことには首を傾げてしまいます。
http://www.houjin-ombudsman.org/iraq/0415.htm
新聞記者が自作自演説への批判をしないことについて、4月27日付
毎日新聞4面「新聞時評」で作家佐野眞一氏が批判しています。
>(前半略)
> イラクで日本人3人が人質になったというニュースが流れたとき、私
> の許には、真偽を確認しようのない情報がすぐに寄せられた。3人の
> 思想信条を言挙げして、あれは自作自演の可能性が高い、政府が電光
> 石火、犯人側の要求には一切応じない、と決断したのもそのためだ。
> そんなもっともらしい解説付きで言ってきた友人もいた。
> その情報はあっという間に駆け巡り、人質3人を疑念視する風潮を醸成
> する下地となった。その風潮は、彼らが解放されたいまになっても変わ
> らない。それどころか「自己責任論」となって一層拍車がかかっている。
> 22日の本紙社説はこうした風潮を懸念して「後味の悪い被害者たたき」
> と批判した。
>(中略)
> しかし、そういう新聞も、こうした風潮に加担しなかったと本当に言い
> 切れるのか。
> 私の耳に入ってきたくらいだから、記者たちの耳には、自作自演劇とい
> う情報がすぐに飛び込んできたはずである。
> もし、それが取るに足りない情報、もしくはある目的を持った悪質な情報
> だと判断したなら、何をおいてもまず、そのことを記事にすべきではなか
> ったか。それこそが人質の人権を尊重する記者活動というものだろう。
> この問題に関しては、いまも厳重な緘口令が敷かれているようである。
> だから、何も書けないというのではもはや記者ではない。
「厳重な緘口令が敷かれているようである。」
これが事実としたら、私の心配は杞憂でなく、読売の社会部長はとぼけている
ことになります。
浜辺哲也 http://www.houjin-ombudsman.org/iraq/main.html