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(回答先: 「アルカイダ」と接触報道の バングラデシュ男性に 東京地検が「無関係」と結論[金曜アンテナ] 投稿者 なるほど 日時 2004 年 7 月 28 日 14:45:03)
7月29日(木)
読売新聞はどう責任をとるのか
先日の新聞に小さな記事が出ていました。ある人物が、日弁連に人権救済を申し立てたという記事です。
この人物の名前は、バングラデシュ人で通信関連会社を経営するイスラム・モハメッド・ヒム社長です。国際テロ組織「アル・カーイダ」の支援者と疑われ、逮捕された人です。
ヒム社長は、「捜査当局は根拠の薄い情報を基に疑惑をアナウンスし、報道被害を引き起こした」として、この訴えを起こしました。しかし、その責任を問われるべきは、「捜査当局」だけではありません。その発表を鵜呑みにして大々的に報じ、「報道被害」を拡大したマスコミなどの責任も重大です。
ヒム社長は、客だったアル・カーイダ関連組織の幹部にプリペイドカードを販売したなどという疑いを持たれ、5月に逮捕されました。しかし、6月には処分保留で釈放されています。
その後、入管難民法違反(不法就労助長)の疑いで再逮捕されます。7月に「アル・カーイダとの関係は断定できない」としてこの罪だけで略式起訴され、ヒム社長は罰金30万円の略式命令を受けました。
つまり、「アル・カイーダ」との関連はなく、テロ支援は全くの濡れ衣だったわけです。しかし、この事件は国際テロ組織の脅威が日本にも及んできた実例として大々的に報じられました。その先頭に立ったのが読売新聞です。
読売新聞の5月26日付夕刊は「米基地正面に事務所 逮捕のヒム容疑者 急成長 年商8憶 デュモン容疑者と頻繁に電話」と報じ、翌27日の朝刊で、「ヒム容疑者 海外で過激派と接触か 年数回マレーシア渡航」と続きます。
6月に入っても、読売新聞は8日付夕刊で「アル・カイーダ不法入国事件 ヒム容疑者 マレーシアに数百万送金 現地で幹部と接触」などと「ヒム容疑者」についての報道をつづけています。この見出しからだけでも、読売新聞の記者が独自の調査で容疑を裏付けているように見えます。
このような報道は7月になるまで続きました。そして、7月8日付朝刊に「『アル・カイーダとの関連、断定できず』ヒム容疑者を略式起訴」という目立たない小さな記事が出ます。
7月7日、前述のように、ヒムさんは罰金30万円を払って釈放されます。その「容疑」は不法残留していた弟ら2人を自分の所の従業員として働かせていたというもので、テロ組織とは全く関係がありません。
こう見てくると、読売新聞で報じられていた「容疑」の内容と実際に罰金をとられた「容疑」との巨大な落差に驚かされます。読売新聞は全くの虚報を流しつづけてきたことになりますが、それに対してどう責任をとるつもりなのでしょうか。
このような報道によって生み出された誤ったイメージは、どのようにして是正されるのでしょうか。ヒムさんの人権や名誉、失われた社会的信用はいかにして回復されるのでしょうか。
http://sp.mt.tama.hosei.ac.jp/users/igajin/home2.htm