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(回答先: 識者はこう見る 筋弛緩剤事件判決(河北新報) 投稿者 シジミ 日時 2004 年 3 月 31 日 20:03:08)
http://www.kahoku.co.jp/news/2004/03/20040331t13035.htm
仙台地裁で30日にあった筋弛緩(しかん)剤点滴事件の判決公判。旧北陵クリニック(仙台市泉区)元職員の准看護師守大助被告(32)に下された無期懲役の判決に、関係者の思いは大きく揺れた。クリニック関係者は被害者への謝罪の念を表し、公判で「事件はでっち上げだ」と批判された捜査関係者は「証拠の積み重ねが報われた」と安どの表情。全面無罪の主張がすべて退けられた弁護側は「被告に不利な証拠だけをなぞった」と非難し、被告の支援者は「不当な判決は許さない」と抗議の声を上げた。
◎「最初から犯人視だ」/守被告弁護団不当判決と批判
「最初から被告を犯人と決めつけた判決だ」。筋弛緩剤点滴事件で無期懲役の判決を受けた守被告の弁護団は閉廷後、仙台市青葉区のホテルで記者会見し、判決を厳しく非難した。
花島伸行主任弁護士は「最初から被告をクロとみて、不利な証拠だけをなぞっている。どうして検察側証人の供述だけ信用するのか、納得できる説明がない。不当な判決だ」と批判した。
県警が筋弛緩剤の成分であるベクロニウムなどが検出された鑑定資料を全量消費したことに関し、地裁が「問題はない」と判断したことについて、花島弁護士は「再鑑定の妨害にお墨付きを与えた。いいかげんな捜査に警鐘を鳴らせるのは裁判所しかないのにおかしい。こんな判例を残してはいけない」と強調した。
弁護団は、この日接見した守被告が「裁判ってあんなもんなんですか」「新たなスタートラインに立ったつもりで、これからも無罪を訴えます」と穏やかな表情で語ったことも明らかにした。
◎立証実り達成感/地検「最善の努力した」
2年8カ月、156回に及んだ長期裁判を担当した仙台地検の加藤昭特別刑事部長は、公判終了後「(無期懲役は)当然の判決」と語った。
事件は犯行に結びつく直接証拠が少なかった上、守被告が全面否認。状況証拠の積み重ねによる立証は困難な作業だっただけに、求刑通りの有罪判決を勝ち取り、「実に細かく論理構成を明らかにしてくれた」と表情に達成感をにじませた。
宇井稔次席検事も「当然の結果」と総括。ただ、極刑を求刑しなかったことに対し、被害者の家族らが不快感を表明したこともあり、被害者感情に配慮し、「最高の判決とは言えないかもしれないが、最善の努力をした結果だった」と理解を求めた。
◎「有罪になると確信していた」/県警
求刑通りの無期懲役の判決について、県警の平泉将刑事部長は「守被告は逮捕直後は犯行を認めていたので、有罪になると確信していた。(判決は)捜査側の主張をほぼ認めたとの認識だ。一番ほっとしているのは、当時の捜査員だろう」と語った。
捜査を担当した捜査一課ではこの日、幹部らが緊張した表情でテレビの特別番組に見入った。午前10時すぎ、「守被告に無期懲役の判決」と報じられると、張り詰めていた緊張感が一気に緩み、安ど感が広がった。
ある捜査官は「弁護側に『でっち上げ』と言われたときは悔しかったが、地道な証拠の積み重ねがようやく報われた」と感慨深げな表情で話した。
2004年03月31日水曜日