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従業員側「勝訴」で和解
石川島播磨の差別訴訟
組合活動などを理由とした不当な人事管理で賃金、昇格差別を受けたとして、石川島播磨重工業(東京)の従業員ら八人が、同社を相手に総額三億四千万円余の損害賠償などを求めた訴訟が二十二日、東京地裁(多見谷寿郎裁判官)で和解した。原告側の実質的な全面勝訴の内容で、四十年近く続いた社内差別は全面解決へ向かう。
和解条項の中で、石播側は、差別対象者をリストアップした「ZC(ゼロ・コミュニスト=共産党員撲滅)計画管理名簿」が存在することを認め、原告らがこれまでに被った苦痛に対し「遺憾の意」を表明。十九年前からの差額賃金や解決金など総額約一億七千万円を支払うとともに、今後は管理職の教育などを通じて差別の再発防止に努めることを確約した。
訴えていたのは、航空エンジンや宇宙機器を扱う田無工場(東京都西東京市)と、瑞穂工場(同瑞穂町)に勤務する三人と退職した五人。二〇〇〇年三月に提訴した。
訴状によると、同社は一九六六年ごろから勤労部(現在の人事部)が中心になって従業員の思想調査を始め、協調路線を取らない組合員たちに対し、退社後や休日の行動を協力者を使って尾行するようになった。
調査した組合員らを「ZC名簿」と呼ばれるリストに掲載。基本的な個人情報のほか、備考欄には家族状況や病歴、さらに共産党員の場合は著作で使うペンネームや役職も記載した。
リスト掲載者を「日本共産党の構成員集団だ」などと宣伝し、他の従業員が社内外で接触しないよう指示。仕事を取り上げるなどの嫌がらせで昇格させず、退職も強要した。給与算出の基準となる勤務評定は、七段階のうち下位の二段階に固定させた。
こうした差別によって八人の賃金や一時金は同年齢、同学歴の従業員の中で最低クラスとなり、八五年以降、退職金などを含めた八人の賃金差額の累計は約七百万円から約千七百万円になった。
当初、石播側は「名簿」の存在を認めず、意図的な賃金差別についても否認。しかし、裁判所から勧告を受け和解協議に入った後、人事部作成の「平成十二年管理名簿集計表」を原告側が入手、証拠として提出してからは原告の主張にほぼ沿う形で協議が進められてきた。
■石川島播磨重工業広報室の話 裁判所の和解勧告を受けて和解したことは事実だ。会社としては、このような係争を再発させないように留意する。
http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20040322/eve_____sya_____010.shtml
阿修羅の日記より関連
【神楽坂会議】<元石川島播磨重工業社員>もの言えぬ職場から「戦地」へ partII
http://www.itoh.org/kagurazaka/report/kou2.html