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2004/03/09
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次々に浮上する警察の裏金づくり
北海道、静岡県、高知県、福岡県、熊本県、佐賀県……と、次々に警察の裏金づくりが指摘されてきている。以前から、全国の警察で同じことを同じ手口でやっていることがウワサされてきたが、ここにきて一気に表面化してきた。
不正暴露でなんといっても大きかったことは北海道警元幹部の内部告発である。道議会での「在職中に勤務した全警察で裏金を作っていた。正規の支出は見たことがない」という証言は衝撃的なものであった。
さらに道警裏金疑惑に関しては、裏金作りに関与してきた裏帳簿管理の元署員が住民監査請求するという前代未聞の矢も放たれ、道警は窮地に立たされている。続いて福岡県でも元警部が裏金づくりを証言し、静岡県警は裏金を認め、もう不正隠しはできないところまできている県警もでてきた。各地の市民オンブズマンが追い詰めてきた成果である。
これまで住民の不正疑惑を正す捜査費監察に応じてこなかった警察に対して、ついに警察庁は全国の警察が都道府県監査委員会に書類を提出して協力するように通達を出した。秋田、埼玉、富山、大阪、三重、兵庫、鳥取、高知、鹿児島では監査の見直しやチェックの強化を決定した。
ところで、仙台市民オンブズマンは、仙台地検の調査活動費の情報公開訴訟で請求を棄却した仙台地裁判決を不服として控訴している。こちらの裏金疑惑も全国の地検でささやかれてきたものであるが、検察に裏金疑惑があって、果たして警察を取り締まれるのかどうか。
「昔から分かっていたこと」では許されない
さて、これまで警察や検察の不正を追及してきた市民をバックアップしてきたメディアは新聞社ではなく一部のテレビ番組であった。
例えば、北海道の稲葉警部問題の深層をえぐってきたのは『ドキュメント’03』(日本テレビ2003年3月放送)の「黒い捜査 堕ちた警部・その実績と嘘」であったし、テレビ朝日の『ザ・スクープスペシャル』は以前に検察の裏金疑惑も追及し、去年11月には「警察の裏金疑惑」を放送した。これは、今回の道警元幹部の内部告発を引き出した旭川中央署の報償費の架空支出の問題であった。さらに、この番組では2月29日にも最新続編を放送した。
http://www.tv-asahi.co.jp/scoop/index.html
市民と一部報道番組、そしてジャーナリストの長期的な取り組みでようやく闇は明らかになりつつあるが、これまで腰の重かった新聞社はどこまで警察や検察の不正追及に立ち上がるだろうか。
北海道新聞の特集で、高知新聞の県警裏金告発を書いた記者の悩みが紹介されている。
http://www5.hokkaido-np.co.jp/syakai/housyouhi/byoukon/cyu.html
《「不正を書けば捜査情報が取れなくなる。逆にこの記事を見送れば警察に貸しをつくれる」。その考えが何度も頭の中を行き来した。》
こう悩む記者に上司の社会部長が次のように後押ししたという。
《「おまえ、裏金の情報は記者として取ったんだろう? 記者が得た情報は市民のものだ。警察と市民のどっちを向いて仕事をしてるんだ?」》
この言葉を全国紙の記者もかみしめてほしい。
不正が明らかになったときに「昔から分かっていたこと」などと言う腐ったメディアにはタレコミさえ入らないだろう。サツ回りの記者たちが「自分たちも裏金から接待されていたのではないか」と癒着を見直した時に、メディアは市民の側に立つことができる。
(水沢健彦)
http://www.janjan.jp/media/0403/0403071799/1.php