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(回答先: 直径190キロ、2億5千万年前の隕石跡を豪沖で発見(読売新聞) 投稿者 シジミ 日時 2004 年 5 月 14 日 20:27:46)
シジミさん、はじめまして。
いつも、興味ある記事の投稿、感謝しています。大量絶滅ネタです。
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アンモナイトを長年研究していたポーランドの理論古生物学者のホフマンさんが、『大量絶滅』の法則を示しています。
wk (w−1)k k n/k
〔p +wp (1―p )〕 =1―C
デボン紀のアンモナイト類の絶滅や、ジュラ紀の二枚貝類の絶滅などの論文を読んで、絶滅の主要なピークは別々の事象のクラスターで、偶然時間的に接近したという理解を得た。すなわち、体調絶滅は単一の現象の結果ではなく、多くの例に見られるように200万年から400万年の間に偶然まとまって生じた環境変化の結果であると考えた。
wの異なった種類の物理的事象がランダムに、各々は100万年当たり 1−p の
確率で生じるとして、上記の式を示した。
この式は、n百万年の期間に継続するk100万年の区間が、1回以上の事変を含まない確率
1―Cを与える。これは、換言すれば、この式からn100万年以内に少なくとも2つの事象がk100万年のスケールで1回だけ一致して起きる確率の下限 C を求めることができる。
ここで、各々が十分に絶滅をもたらすような5種類の出来事を考える。たとえば、著しい火山爆発、急速な寒冷化、大規模な海進と海退、海洋の転換、巨大隕石の衝突などである。
そして、これらが各々5千万年に1回の頻度で起こるとすると、C は1億年という時間経過の中の、いつかの200万年の区間で少なくとも1回の一致(つまり、この200万年の間に5種類の事変が起こること=200万年の間に生じれば同時である)が生じる確率で、その値は、
0.52 である。同様にして2億5千万年の間に1回の一致が生じる確率は、0.84であるという。
また、400万年の区間内で少なくとも1回同時に生じる確率は1億年で 0.73 であり、2億5千万年の間には、0.96 になるという。
つまり、200万―300万年の間に大きな環境変化の事変が偶然続けて生じることは、確率的には
十分に起こりえるという結果になった。
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「恐竜学」小畠郁生編 (東京大学出版会 )1993 のp330 より引用しました。