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(回答先: 日本で最も優秀な原発”の行方 [JANJAN] 【御前崎市選挙4月18日】 投稿者 なるほど 日時 2004 年 3 月 27 日 09:34:58)
国の諮問機関・防災科学技術研究所の松村室長は、雑誌『フライデー』(2月20日号)のインタビューで、「東海地震はいつ起きてもおかしくないと言われてきましたが、今はもう臨界状態。最後の局面になっています」「静穏化が見られたハワイのカオイキ地震やカリフォルニアのランダス地震などの分析結果と照らし合わせると、地震がおこるのは04〜06年」と警告した。
「静穏化」というのは、次のような現象をいう。通常、将来巨大地震が発生する可能性のある震源域では、人間が体感できないほどの微小地震が繰り返し発生している。ところが大地震の直前になると、この微小地震が激減する。こうした「静穏化」現象は、阪神大震災でも発生の数年前から確認されていた。松村室長によれば、97年以降、静岡県周辺でこの微小地震が急激に減っている。東海地震は文字通りのカウントダウンに入った。
内閣府の中央防災会議では、東海地震が発生した場合の経済的損失を約37兆円、1万人の死者を予想し、気象庁は24時間の監視体制をしいている。しかし国は、大地震に伴う原発事故発生という最悪の事態については何の対策もたてていない。東海地震震源域の真上には浜岡原発がある。地震を止めることはできないが、原発震災は止められる。地震が起きる前に原子炉の運転を停止すればいいだけのことだ。
その浜岡原発で2月21日、火災が発生した。午前11時半ごろ浜岡原発に爆発音がなり響き、2号機タービン建屋から煙と炎が上がっているのを作業員が発見した。23分後に消し止めたものの、消防署から消防車4台が駆けつけるなどあたりは一時騒然となった。
この火災の出火原因について中部電力は、「排出中の水素ガスが、開口部付近の配管内面に付着したサビやホコリと混ざり合って静電気がおき、発火した可能性がある」としている。しかしこうした火災は従来、火力発電所等で発生したことはあるが、原発で発生したことはなかった。なぜなら、放射能漏れが許されない原発の排気は「クリーン」でなければならず、発火するほどの「サビやホコリ」などが混ざっているようなことはあってはならないからだ。だが発火事故は起きた。つまり浜岡2号炉は、そこら中サビやホコリまみれで、排気のクリーン化すらままならない老朽原発だということだ。
2号炉ばかりではない。ここ数年トラブル続きの浜岡原発は、ついに昨年4つある原子炉のすべてが運転中止をよぎなくされた。浜岡原発では一号炉から4号炉まで、すべての原子炉の中心部シュラウドに無数のひび割れが発見されている。中電とこれを監督する原子力安全保安院は、「M8クラスの東海地震が発生しても耐えられる」という。だが国も電力会社も、実物大の原発を使った耐震実験を一度も行ったことがない。ひび割れだらけの浜岡原発が東海地震に耐えられると断言する根拠など全くない。
東海地震で浜岡に原発震災が発生した場合、地元浜岡・静岡ばかりでなく広く東海圏・首都圏にまで放射能が飛散し、チェルノブイリ級の大惨事となる。放射能汚染の被害は私たちの子々孫々にまでおよぶ。
全国各地で闘われてきた反原発の闘いは今、確実に原発政策の転換を勝ち取りつつある。昨年、珠洲原発の凍結に続き、巻原発建設断念が発表された。国の新規原発建設計画も10〜13基から4〜6基に見直された。今や脱原発は世界のすう勢だ。今国会では、有事法制をめぐる議論が行われている。だが、国民の安全を保障するというのであれば、いよいよカウントダウンに入った東海地震、わけても原発震災こそ、「今ここにある危機」ではないか。東海地震が起きる前に、浜岡原発を止めよう。老朽化した原子炉は廃炉にしよう。
(2004年3月15日発行 『SENKI』 1138号1面から)
http://www.bund.org/editorial/20040315-1.htm