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(回答先: 【緊急企画諫干工事ストップ】上・衝撃・推進、見直し両派に明暗(長崎新聞) 投稿者 シジミ 日時 2004 年 8 月 27 日 19:44:22)
試験栽培しているシンテッポウユリ。9割以上の事業が終了し、農地活用に向けた取り組みが進む=20日、諫早湾中央干拓地
http://www.nagasaki-np.co.jp/press/isahaya/2004/kikaku2/02.html
国営諫早湾干拓事業の工事差し止めを求めた仮処分申請に対する佐賀地裁の決定を前に、九州農政局は二十日、中央干拓地などを報道機関に公開した。
「大規模にエコ農業を実現できるのは日本でここしかない」「長崎だけでなく、オールジャパンのための事業だ」。伊丹光則局長は、事業完成後の農地活用策への自信を強調した。
潮受け堤防で湾奥部が閉め切られてから七年四カ月。「無駄な公共事業の象徴」との批判を受けながらも、三月末までに約二千三百億円を投じて工事は94%(事業費ベース)が終了した。
現在工事中の前面堤防(全長約四・一キロ)も約六割の進ちょくだが、干潟上にあるため地盤が徐々に沈む。目標の標高三・五メートルまで積むのに、その倍の高さの盛土が必要という。
かつてムツゴロウなどが生息する干潟だった中央干拓地には、土づくりのために管理栽培している牧草が茂る。その一角では県総合農林試験場が露地野菜や花きなどの試験栽培に取り組み、シンテッポウユリが白い花を咲かせていた。
顔を見せた諫早湾干拓推進住民協議会の高橋徳男会長は「堤防閉め切りで高潮の心配もなくなった」と防災効果を強調。関係者の間には「二〇〇六年度中の事業完成は既定路線」との雰囲気が広がっていた。
それに「待った」をかけた今回の司法判断。佐賀地裁の榎下義康裁判長は、既に工事が完成した部分も含め全体の再検討を迫り「必要に応じた修正を」と促した。
中・長期開門調査を求める声が再び出始めたのに対し、亀井善之農相はあらためて実施しない考えを表明。農水省の川村秀三郎農村振興局長は二十七日、命令への異議を申し立てる方針を明らかにした。
地元説明のため県庁を訪れた九州農政局の堀井潔整備部長も「一刻も早く事業の目的を達するのが行政の使命」と強調。国は、全面的に対決する構えだ。
だが、公共事業に詳しい愛知大の宮入興一教授は「従来は事業が進ちょくしていれば追認されてきたが、それに歯止めをかけた。この司法判断はそんな行政の在り方をいさめるものになる」と指摘する。
2004年8月28日長崎新聞掲載