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(回答先: 上円下方墳で国内最古、7世紀前半の築造 東京・府中市【朝日新聞】 投稿者 エイドリアン 日時 2004 年 6 月 02 日 23:04:41)
調査された上円下方墳としては 国内最古で最大となる武蔵府中 熊野神社古墳の横穴式石室。 手前から奥に羨道、前室、玄室が続く=府中市で |
上円下方墳は、四角形の方墳の上に円墳を載せた構造で、同古墳はこれまで調査された石のカラト古墳(奈良市、七世紀後半)と清水柳北1号墳(静岡県沼津市、八世紀前半)を上回る規模。
市教委によると、石室は全長約八・六メートル。通路にあたる一・三メートルの羨道(せんどう)の奥に、長さ約二・五−二・二メートルの前室(ぜんしつ)が二つ続き、一番奥に長さ約二・五メートルの玄室(げんしつ)が見つかった。
玄室は側壁が外側に張り出す「胴張り形」で、玄室と前室の入り口にはそれぞれ柱状の石が「ハ」の字形に立てられていた。L字形の切り石を積む「切り組み」の技法が見られ、墳丘全体が土を何層にも突き固める版築(はんちく)工法で造られていた。
また、古墳を長方形に取り囲む南北約百メートル、東西約九十メートルの周溝や木棺に使われたとみられる鉄くぎも見つかった。
古墳は七世紀末から八世紀初めに置かれた武蔵国府の領域の西側にあり、市教委は「国府の誘致に被葬者がどうかかわったかを考える上で重要な発見」としている。
現地説明会は二十九、三十両日の午前十時から午後四時まで行われる。
■極めて計画的構造
坂詰秀一立正大教授(考古学)の話 上円下方墳の典型として教科書に載る遺跡だ。周囲の古墳には見られない台地の平たん部を選んで築造している上、正方形の墳丘の中心と石室の中心が一致するなど極めて計画的に造られている。多摩川流域の伝統的な横穴式石室も持ちながら、先進的な技術も取り入れており、被葬者は中央と直結したパイプを持っていた豪族の長と考えられる。武蔵国府の誘致を解明する手掛かりにもなるはずだ。
[2004/05/25]