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(回答先: バイオパイラシー:それは生命の窃盗行為←これをモンサントやノバルティスが大学の調査団や研究者の助けを借りて行う 投稿者 エイドリアン 日時 2004 年 5 月 17 日 13:50:41)
エイドリアンさん、こんにちは。
とても有益な情報をありがとうございます。一部抜粋という形での
引用お許しください。
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「・・・今、よそ者どもがその生物多様性による富を引き出し、うまい汁を吸い上げ、略奪し、最後には私有化しようとしている。こういうやり方は私たちが考えることと180度違っており、今現在私たちが直面している一番大きな問題なのである」
食品メーカー、製薬会社、種子開発業者、そのほかの化学企業は、彼らが開発している薬品や食品工業、遺伝子組み替え種子は、私たちが手を貸すことによって良いものになると主張している。しかしながら実際は、科学技術の進歩を利用して、企業は、薬品や工業製品、新しい種子を生産して世界中に売りさばき自分たちの利潤を上げるべく、母なる大地の資源や農民の知識コントロールする必要があるだけなのである。彼らは私たちを操作する権力を手に入れたいだけではなく、私たちの資源や知識を利用する唯一の主体になりたいのであって、そうなるためにこうした資源を他が利用できないような法律を作っているのである。
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中米と同じような状況がアジアでも起こっています。知的財産と言
う名のもとに、少数民族の伝統的な知恵や文化等が「所有」されつ
つあります。
最近の自然志向ブームにも関係して、薬品や化粧品等の成分として、
薬品、化粧品、原料メーカー等によって、様々な植物由来の成分が
「申請」「認可」「登録」されますが、原材料となる植物の多くが
長い歴史の中で先住民族や少数民族の人達が養った知恵を、(彼らの
表現を借りれば)「盗んだ」もの。元々彼らにとってみれば、それ
らの物や知恵は、人間の共有財産だったもの。そして共有財産であっ
たものが知的財産の名の下、私的財産となり共有できなくなります。
アジアでは、少数民族の置かれている立場が非常に微妙なこともあ
り、また各種の国際援助等も衛生問題や人権問題等に対応することが
多いため(もちろんそれも必要なことだと認識しています)、この
問題に関しては搾取する側のスピードに対応できない状況があるよ
うに思います。これらの問題に気がつき対応して行こうとしている
少数民族の方達もおりますが、限られた状況の中で苦労されている
ようです。また、知的財産になり得る物が見つけられたとしても、
知的財産を生かした物としての商品化をするノウハウ、ルートがな
いために、ある種の草刈場のような現状に対処することができないで
いることへの苛立ちを話していて感じました。
さらに少数民族と彼らが属している国との間にも、同じような構造が
生じていることも、この問題を複雑にしているようです。
この状況は、薬品等の特許に関わる部分だけでなく、著作権に関す
る部分でも生じています。著作権の適応されない伝統音楽や物語等が
先進国の企業によって固定化(商品化)されることで、著作権が生
じます。長らくユネスコでも問題になっているのですが、一向に話が
進んでいないのが現状です。
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国連資料より
http://www.unic.or.jp/centre/txt/indige03.txt
○保護が必要なその他の分野
ここに述べていない文化的権利を先住民族が侵害から守ることは、今までの例をみても困難を伴うものです。現在
の唄や弁論術に対する著作権法は、個人の所有権という概念に基づいています。いくつかの先住民族社会では、音楽
や弁論術に対する権利が明確に定義づけられています。ブラジルのスヤ・インディアン社会においては、唄は最初に
大声で唄った人物のものになります。しかし、その社会に属すると考えられる先住民族の伝統的な唄については、所
有権の困難な問題が発生してきます。先住民族社会の部外者が個人でこのような唄に手を加え著作権をとっても、著
作権法の違反にはなりません。またその唄が先住民社会の外で流行すると著作権を持つ個人に印税が入り、その個人
には唄が本来属する先住民族グループに対して何の法的義務もありません。
文化の私有化、あるいは自分が属していない文化について創作またはノンフィクションで叙述することは、カナダ
の文学社会で深刻な問題となっています。いったい誰が先住民族の文化について正しく書くことができるでしょうか
。非先住民族が先住民族について作品に描く場合、どんな状況で許可を求めるべきでしょうか。論議が残るところで
す。
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