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(回答先: 東京都立大学の危機―許されない設置認可 [JANJAN] 投稿者 なるほど 日時 2004 年 5 月 05 日 16:56:02)
【奇っ怪ニッポン】 2004年4月8日 掲載
思わず嗤(わら)っちまいました。「今や庁内で知事のリーダーシップを疑う声は皆無に等しく、議会からは持ち上げ過ぎではとも言える発言も目立つ」。3月28日付「讀賣新聞」東京版の「展望室」欄に掲載の記事です。コラムの執筆者は「深」。都庁詰め記者と思われます。
1000万円を優に上回る金額を公費から投じてガラパゴス諸島へ「環境視察」に外遊され、今度は何処で御静養遊ばされているのか、新年度の4月2日から8日まで連続休暇を取られている石原慎太郎・東京都知事を称揚しているのです。
が、僕は思います。鳴り物入りで「拙速」に導入した金融機関への外形標準課税が、司法の場で全面的とも言える「敗北」に終わっても、リーダーシップを疑う声すら出せない閉塞的「環境」が設定されただけの話じゃないんですか、と。
やれ強権的だ、独善的だ、と職員も議員も百家争鳴。県政運営に留まらず、知事たる田中康夫に関して誰もが何でも言える状態が生まれた信州・長野県と比較したなら、違いは一目瞭然です。
例えば、都立4大学を統合して誕生する予定の「首都大学東京」理事長への就任が明らかとなった高橋宏氏は、元郵船航空サービス会長。言わずと知れた、学生時代からの石原氏の刎頸(ふんけい)の友。が、これを情実人事と報ずる新聞は皆無に等しいのです。何を怯(おび)えているのでしょうか?
秋葉原駅前再開発の「絵」を建設会社の鹿島と共に描きました、と同じく刎頸の友たる野田一夫氏が公言する不透明な一件も、勇猛果敢な「日刊ゲンダイ」や週刊誌と異なり、「護送船団・記者クラブ」加盟の新聞各紙は「無視」しました。彼はカワード(臆病者)だ、と有楽町に位置する海外特派員協会での講演で僕が石原氏を評してから、間もなく3年です。そうであるからこそ、見破られぬ様に虚勢を張っているのでは、と僕には思えます。
君が代斉唱に起立しなかった都立高校や養護学校等の教職員176人が戒告等の処分を受けました。国家の定めに従わぬ者は「非国民」だ、って便法でしょう。
が、だとするなら、現行憲法なんて糞食らえだ、と公言し続ける石原氏は、どうなのでしょう? 論議の末の将来はいざ知らず、現行憲法が国家の定め。その「定め」に従わぬ彼は、何と「非国民」だったのです。
都合の良い所だけは遵法(じゆんぽう)、都合の悪い所は脱法。それは、似非(えせ)民主主義だと彼が批判し続けた市民運動家の御都合主義と、果たして何処が違うのかな。【田中康夫】
http://gendai.net/contents.asp?c=025&id=46