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(回答先: 阿修羅版「タルムード」 投稿者 小魚骨 日時 2004 年 6 月 01 日 21:05:34)
ミルトスのサイトにあるものです。
レオ・シュトラウスの思いを窺い知る一助になるかもしれません(笑)
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●タルムードを教える●
ある日、いなか者がラビ(律法学者)のところにやってきた。
「せんせエ」その言い方はいかにもえらい学者の前に出た無学のやからというように、舌足らずだ。
「おら、長いことタルムードつうもののこと聞いてきただ。それでもタルムードったぁ何のことかわかんねえ。タルムードを教えてくださらんか」
「タルムード?」ラビは子供に言うように、ほほえみかけた。
「タルムードなどわかりはしないよ。お前は無学な農民だからな」
「いんや、せんせエ、どうぞ教えてくだせえ」男は強くせがんだ。
「おらあ、これまでせんせにお願いなどしたことはねえだ。でも今度だけ、どうぞ教えてくだせえ。タルムードたぁ何です?」
「よろしい」ラビは言った。
「よーく聞きなさい。2人の強盗が煙突から家に入ったとする。降りてみるとそこは居間なんだ。一人の顔はすすだらけ、もう一人はきれいな顔をしている。すると、どつちが顔を洗うかな?」
農夫はちょつと考えてから言った。「そりやあ、さたねえ顔の方にきまってらあな」
「そうれ」ラビはいった。
「だからお前さんにはタルムードはわからないって言ったろう。されいな方は汚い顔を見ると、自分の顔も汚れてると思って洗うんだ。ところが汚い方はきれいな顔の仲間を見ると自分の顔もきれいだと思い込む。だから洗わないんだよ」
農夫はまた考えたが、顔をばっと輝かせていった。「ありがとうごぜエました、せんせエ。おら、タルムードがよーくわかりましただ」
「ほらな」やれやれというようにラビはいった。
「わたしの言った通りだ。やっぱりお前さんにはわからないよ! まったく、強盗が二人煙突から入ったのに、片方だけ顔がよごれるなんて、農民でもなければ誰も考えやしないんだよ」
(注・「タルムード」とは、聖書と並ぶユダヤ教の聖典で、ユダヤ民族の知的、社会的、宗教的活動の記録の集大成)
http://www.myrtos.co.jp/index.html?url=http://www.myrtos.co.jp/minwa/05.html