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(回答先: 信用創造についてーーーお金の不思議 銀行業と言う名の錬金術。 その2 投稿者 オニオン 日時 2004 年 5 月 30 日 23:09:35)
さて、今までは例え話でしたが、今度は現実の世界に対する説明です。
簡単な(雑なとも言う)モデルを使ってみます。
例えばある閉じた世界(村でも国でも世界でもいいけど)でAさんだけが始めに1億円持っていたとします。この場合全体の購買力の合計は1億円です。さて、このときAさんは銀行にこの1億円を預けたとすると、銀行はそれを基にしてBさんに対して1億円貸すことができる訳です。
これだけ聞くと銀行はAさんとBさんの間を仲立ちした金融仲介屋さんに見えるのですが実はちょっと違います。もしこのときAさんが直接Bさんにお金を貸すとすると(Bさんが自分の株を発行しAさんがそれを買っても構いません)Bさんは1億円使える状態になりますが、Aさんはお金を使えません。つまり世界全体の購買力の合計が一億円であるというのは変わりません。
では間に銀行が入った場合はどうでしょうか?まず当然銀行から1億円借りたBさんは一億円使うことができます。ではAさんはどうか?このとき重要なのはAさんは銀行に1億円を貸したのではなく預金したということです。つまり預金であるなら口座間決済によって(お金をおろさなくても)買い物ができるのです。個人でもネットで買い物をするときなどは代金は銀行口座間の決済で済ますことが殆どですし、クレジットカードを用いるときも口座間決済です。いわんや一般的な企業活動などは現金は用いず、殆どが銀行口座間の決済でしょう。
つまりこの場合Aさんもは1億円を持ち続けており、AさんBさん合わせて2億円分の購買力があるということです。始めは1億円分しかなかったのにです。
またこのときBさんは借りたお金を現金でもとうとするでっしょうか?一億円は大金です。おそらく銀行に預金の形で預けることでしょう。すると銀行はまたそれを基にして今度はCさんに1億円を貸すことができます。これで購買力の合計はA+B+Cで計三億円です。結局この繰り返しによって銀行が貸し出しをするたびに世の中の購買力が預金(信用)という形で増えていきます。理屈の上では預金準備率などで規制を受けない限り銀行は無限に貸し出し(信用を創造)できることになります。
(銀行の貸し出しはお金ではないがそれに準ずる信用(クレジット)を作る(創造する)ということです)
若干の違いはあるかもしれませんが、これが信用創造であり現実におこっとていることです(多分)。
どっかの銀行家の言葉。
「確かにお金は人類史上最大の発明であろう。そして銀行は人類史上最大の奇術である」 (終わり、、かな?)