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(回答先: リーマンさん教えてください:英国のコンソル公債とイングランド銀行について 投稿者 あっしら 日時 2004 年 5 月 17 日 19:33:27)
あっしらさん、おひさしぶりです。
3月頃、まっくすさんと面白い会話をされているときに、一度呼んでいただいていたのは承知していましたが、タイミングよく投稿できず、そのままお返事しておりませんでした。
ところで、面白いテーマを私に投げていただいたのですが、今まで何度も申し上げますとおり、私は経済(含;金融)の実務等には疎い立場にあるものですので、明確に答えられるものは一つもありません。
無駄だろうなと思いつつ、債券のtradingをやっている奴に先程Tel聞いてみましたが、やっぱり知りませんでした。何かわかれば電話くれる事になっていますが、多分むりでしょう。
私の感覚では、この手の歴史的なことは、普通の金融実務家に聞いてもほとんど分からないと思います。
やっぱりこの手のことは、とんでもなく偉い人か、歴史のある種の「真実」を知っている学者系の人たちでないと分からないでしょうし、これらの人は、容易には教えてくれないと思います。
私も、「イングランド銀行の不透明さ」は気になっているのですが、明確に「目からウロコ」のような日本語の書物には出会ったことがありませんよね。英語の書物でも、この部分は、「陰謀論」の格好のネタとして、あまり一般の書物では触れられないのではないでしょうか。
ところで、「コンソル債」という言葉は、Consolidated Annuitiesという言葉の訳ということでよいのでしょうか?
そうだとすれば、必ずしも、これは現代の定義でいう「Bond・債券」ではなくて、「Share・株式(何らかの所有権的な権利を単位化したもの)という性格も併せ持ったものではないか、という気がしているのですが、、、。
イングランド銀行設立時は、まだ(現在でいうところの)株式会社という定義やシステムがはっきりしていなかった時代ではないでしょうか?
例えば、カネの出し手からみれば、@イングランド銀行の債務から出資者の責任が切断されている=有限責任性・匿名性ということと、A利益配分に関しては、年利という概念と配当という概念とが、はっきりしていないものの、戦争等の勝利によりイングランド銀行が大儲けできたときには、柔軟に利益の配分にあずかれるような「単位化された所有権」のような権利、がスタートラインとしたあれば十分だったような気がしているのですが、、、。
ですから、ナポレオン戦争時の例のロスチャイルドの暴騰と暴落のストーリーもイングランド銀行のある種の所有権の取引であったわけであり、それを買い占めたロスチャイルドがあの騒ぎのあとイングランド銀行内での発言権を多いに高めたのではないか、と。
時代は、19世紀後半にくだり、株式と債券の定義・区別が明確になり、株式会社が一般化した後、イングランド銀行の胡散臭さをある程度整理する(表面を取り繕う)法制度の改正が行われ、従来のこのコンソル債の所有者は、現在の株式会社法に照らせば、当該法人の所有者とはいえない、という説明が用意され、そのことをもって「国有化された」と表現しているのではないか、と。
後半部は私の全くの妄想ですが、公債という言葉の現代的な意味にとらわれなで考えたほうがいいのではいか、というのが、私のこの問題を考えるときの出発点です。
尚、この発想は、日本銀行にも言えると思っています。
日銀の株式の所有者は、日銀という法人の単位化された所有者であるはずですが、議決権もなく、株主権を行使しようともっても事実上何も出来ません。
これは見方によれば、日銀株は「元本償還のない債券で、かつ利息も毎年どれだけつくか保証されていない奇妙な債券」という表現もできるわけです。
以上のようなわけで、コンソル債も日銀株もあんまり実態としては、変わらないのではないか、と。
読み返してみて、質問とかみ合っていませんが、私が思いつくのは上記のような点ぐらいですが、、。