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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu76.htm
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NY原油先物、史上最高値に 43・85ドル
石油価格は1バレル100ドル以上にも上昇する
2004年8月1日 日曜日
◆NY原油先物、史上最高値に 43・85ドル 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040731-00000031-san-bus_all
【ニューヨーク=長戸雅子】週末三十日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の原油先物相場は急反発し、米国産標準油種(WTI、九月渡し)が一時一バレル=四三・八五ドルをつけて、取引時間中の史上最高値を更新した。終値は前日比一・〇五ドル高の四三・八〇ドルで、これも二十八日終値(四二・九〇ドル)を上回り、史上最高値だった。
世界の原油需要に産油国の生産が追い付かないという需給逼迫(ひつぱく)懸念に加え、ロシア石油大手ユコスの先行き不透明感、ウズベキスタンでの同時爆破テロなどが相場の押し上げ材料となった。(産経新聞)
[7月31日15時46分更新]
◆聞こえる「石油枯渇」の足音 ピエール・マシャス 選択8月号
http://www.sentaku.co.jp/keisai/kantou.htm
◆第一次石油危機から三十年が経ちました。その間の日本の政府、業界の変化をどう見ていますか。
シャマス 人が変わり、第一に政府の政策目的、役割が変わりました。今、経済産業省に日本はやみくもに油田確保に走らなくてもよいと考えている人がいるとすれば、間違いだと思います。中国をはじめとするアジア地域での石油・ガス需要が急拡大しており、将来的に供給不足が懸念されています。
◆まさか石油が枯渇するというわけではないでしょうに。
シャマス 今すぐというわけではありませんが、問題は既に表面化しています。BPの「世界エネルギー統計年鑑」最新版によれば、昨年の世界の石油確認埋蔵量は約一〇%増加し、一兆一五〇〇億バレルあります。現在の生産スピードで約四十一年間もつ計算です。しかし現在、専門家の間では、この確認埋蔵量という概念が大きな問題になっています。産油国政府や、石油メジャーが発表する確認埋蔵量という数字は、検証できない数字であるため、ともすれば誇張があるからです。
他方、石油を地中から回収するための技術は進歩しているのに、そのためのコストは上昇しています。また、顕著な例を挙げると、米系メジャーのシェブロン・テキサコは生産量を拡大するという経営方針に反して、二〇〇二年には生産量を一四%減らし、最近も減らし続けています。世界全体では増えていますが。
もしかすると、世界の石油産業は、中東という例外的な地域を除いて、開発が比較的容易な油田、ガス田はほぼ開発し尽くし、現在は生産量を増加させるというよりは維持するのに精一杯なのかもしれません。専門家の中には、われわれ人類は既に石油時代のピークにさしかかっており、間もなくその時代の終わりに突き進んでいくと言う人もいます。
昨今の原油高は、投機筋の果たす役割が大きいのですが、需要が増加すると共に供給が不足するかもしれないという漠然とした不安を反映していると言えるでしょう。
◆確認埋蔵量は、なぜ誇張されるのですか。
シャマス 一九八八年から九〇年の間に、OPEC加盟国の確認埋蔵量は倍増、三倍増を経験しました。各国の生産上限枠を確認埋蔵量に基づいて決めることになったからです。また、各石油企業にとってその会社が支配する地域の確認埋蔵量は、株価に直接響く資産量です。世界第三位のシェルは同社の確認石油・ガス埋蔵量が二三%過剰に計上されていたことを認め、今年四回もその数値を修正しました。この事件は、会長以下経営陣の辞任につながりました。現在も捜査が行われています。
◆日本の友人にアドバイスがありますか。
シャマス 経済活動のあらゆる分野で一流の日本が、なぜ石油メジャーを持てないのか、その理由は簡単です。探鉱開発のための組織が高級官僚の「輝く落下傘」(天下り先)としての意味しか持っていなかったからです。近代的な経営手法の下、優れた技術と適切な資本を投下すれば、日本人に欧米メジャーに比肩する石油企業を育てることを妨げる要因は何もありません。世界的な供給不安を起こさないためにも、日本の役割が問われています。中国すらがんばっているではありませんか。
◆石油時代の終焉か? 太田龍の時事寸評(第一千二十二回)
http://www.pavc.ne.jp/~ryu/cgi-bin/jijisunpyou.cgi
○ネクサス(Nexus)二〇〇四年、八、九月号十一頁以下。
○ここに、マイケル・C・ルパートの「石油ピーク」についての論文あり。
○二〇〇四年五月下旬。
ドイツベルリンに於て、
ASPO(Association for the Studey of Peak Oil and Gas)第三回大会
が開催されたと。
○石油、ガスピーク研究協会(ASPO)。
○この第三回大会での、イラク国営石油会社副総裁、
アリ・サムサム・パクティアリの発言。
「危機はきわめて切迫して居る。
The Crisis is very,very near.
第三次世界大戦は始まって居る。
それは、既に中東のすべての個人個人の生活に影響を与えて居る。
間もなくそれ(第三次世界大戦)は、全世界のすべての個人の生活に
影響を与えることに成るだろう」と。
○「(石油)市場は、もはや、(石油ピーク問題)を隠蔽して置くことは出来
ない」と。
○「石油価格は、一バレル百ドル(それ以上)にも上昇するだろう」と。
○筆者は、既にリチャード・ハインバーグの著作「祭りは終った」、
について紹介した。
○このマイケル・C・ルパートの論文は、緊急に翻訳して、日本民族有志に
紹介する必要あり。
○それにしても、
日本のマスコミ、日本の政界、官僚、財界、その他が、この石油ピーク問題を、
完全に無視しているのは何故だ。
○ナショナル・ジオグラフィック National Geographic
二〇〇四年六月号。
It's Peak Oil!
○インターナショナル・ヘラルド・トリュビューン紙。
○CNN、BBC、ニューヨーク・タイムズ、エコノミスト(ロンドン)。
一ダース以上の世界の主要のマスコミが、
この二〇〇四年五、六月、石油ピーク問題を取り上げ始めて居る。
○しかし、日本はどうなのか。
○この件は更に続報する。
(私のコメント)
石油問題は「株式日記」でも日頃から取り扱ってきましたが、私が指摘していたとおり石油資源の枯渇問題が表面化してきた。そもそもアメリカがイラクへ攻め込んだ理由も、アメリカ国内の石油産出がピークを打って枯渇し始めたからであり、アメリカの石油輸入割合は6割から7割へと急上昇するとわかっているからだ。
これはドルの基軸通貨としての信頼にも関わってくる。ドルが急落すれば中東の産油国の手持ち外貨も目減りするから、中東の産油国も外貨をドルからユーロへ変え始めた。石油の決済もイラクのようにドルからユーロへ変えたところも出てきて、アメリカはそのためにイラクへの制裁行動へ出たのだ。
従来ならば石油も他の一般資源と同じく金さえあれば買えると言う時代はあと数十年で終わり、買えたとしても1バレル100ドル以上の時代がいずれやってくる。アメリカはそのことを一番危機に感じているから、自動車なども日本製の省エネカーが飛ぶように売れている。生産が間に合わず6ヶ月も待たされるほどの人気だという。
現在の石油高は投機によるものですが、背景としては世界的な石油需要が増大する一方で供給余力がなくなって来ている事が背景にある。中国のように年間500万台も自動車を生産する消費大国の登場は、石油の需給をかなり逼迫させる理由の一つになる。
石油の埋蔵量にしても、中央アジアの石油埋蔵量は無尽蔵にあると言われてきましたが、これは世界から投資を呼び込むための誇大宣伝であった。その他の石油産出国も確認埋蔵量は誇張されており、生産上限枠を上げるために水増しされたものらしい。だからあと41年持つといわれている石油資源も実際はもっと少ないかもしれない。
世界的なメジャーのシェル石油ですら石油ガスの埋蔵量が23%も誇大に計上されていたというのは驚くべきことで、その他のメジャーや産油国なども多かれ少なかれ埋蔵量は水増しされたものだろう。このような事実が世界に知れ渡ったらどうなるのだろうか。世界中の石油消費大国は我先に石油の確保をめぐって争いは激しくなるだろう。
日本の通産省は石油なんて金さえ出せば買えるとのんびり構えていますが、石油が政治的駆け引きの材料になり、量そのものが確保できない事態も考えておくべきだ。ところが日本の石油資源開発は天下り官僚の巣窟となって無駄金ばかり使う結果になっている。東シナ海の海底油田開発も中国に先を越されている。石油に対する認識が非常に甘くて、アラビア石油の権利の失効など天下り役人が石油資源外交をダメにしている。