民主党は２日朝の国会対策役員会で、後半国会最大の焦点の政府の年金改革関連法案について、民主党が対案を出す予定の９日までは衆院厚生労働委員会での年金法案の審議入りは認めない方針を確認した。さらに「一元化」発言をめぐって衆院本会議で首相が答弁をやり直すことも要求。この二つの条件が満たされない限り、全面的に衆院の国会審議に応じない構えで、行政事件訴訟法改正案を審議する午後の本会議を社民党とともに欠席した。

　１日の衆院本会議では民主党の枝野幸男政調会長が「政府案成立後に年金制度の一元化をするならば、負担と給付についてもう一度計算し直さなければならない」と政府案の成立に反対したが、首相は「政府案は一元化につながる」と繰り返しただけで、具体的な説明はなかった。

　このため、２日午後の衆院議院運営委員会で民主党は小泉首相の一元化発言について「答弁になっていない」として、やり直しを要求した。同党の野田佳彦国会対策委員長は同日の記者会見で「昨日の本会議で民主党議員が鋭く質問したが、首相の答弁は事実上の答弁拒否だ」と強調。民主党は政府案の廃案を目指しており、対案提出まで委員会審議を遅らせることで政府・与党を追い込む構えだ。しかし、与党側は答弁のやり直しについて応じない考えだ。

　野党３党は２日午前、国対委員長会談を開き、民主党は同調を求めたが、共産党は「厚生労働委員会や共済年金法案を審議する関係委員会は欠席するが、本会議には出席する」と答えた。社民党は「民主党の主張は理解できる」と民主党に同調する方針。

　衆院の厚生労働委員会は午前１０時に開会予定だったが、民主の全面対決姿勢を受けて、開会を延期している。

(04/02 14:04)

http://www.asahi.com/politics/update/0402/005.html

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