米通商代表部（ＵＳＴＲ）は１日、貿易上の問題点を各国別にまとめた「０４年版貿易障壁報告書」を発表した。その記述量は、中国については前年より９ページ多く、全体でも最多の３９ページを割いたのに対し、日本については前年より１ページ少ない３４ページ。初めて、中国が日本を上回った。

　中国に関しては、事実上、ドルとの固定相場制をとる通貨・人民元について、「より自由化された、市場に基づいた通貨制度の実施スケジュールが明らかにされていない」と不満を表明。外国製半導体に対する差別的な半導体税制の是正を求めて世界貿易機関（ＷＴＯ）に提訴したことにふれたほか、中国独自の無線暗号化規格について、ＷＴＯ協定との整合性に疑問を示し、「米国にとって重大関心事」とした。

　日本に関する内容は例年とほぼ同じ。保険市場を巡り、日本郵政公社の簡易保険事業への優遇措置に懸念を表明したほか、共済が種類によってさまざまな官庁に監督されていることについても、「民間保険会社と同様、すべての共済を同じ監督機関下に置くべきだ」と指摘した。 (04/02 14:40)

http://www.asahi.com/business/update/0402/108.html

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