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Sasayama'sWeblog http://www.sasayama.or.jp/wordpress/index.php?p=30 より転載
7月13日に、アメリカ下院議員のWaxman氏は、USDA監査局の内部報告書であるIG Draft Audit Reportを公表し、この報告書について、Waxman議員がUSDAのBSE対策を批判する文書をUSDAに送ったことを発表した。
この報告書は、米国初のBSE感染牛が発見された後の検査体制などを分析したもので、
これによれば、「2002年以降、BSE(牛海綿状脳症)感染の可能性がある中枢神経障害の症状を示した牛680頭を米国内で発見したが、感染検査を行ったのは4分の1未満の162頭だったこと」「20万頭以上を対象にした拡大検査体制も「すべての感染牛が、歩けないなどリスクの高い牛のグループに存在する」との前提に問題がある。」などの点についての指摘をしている。
Waxman氏は、この報告書をもとに、USDAに対して、次のような指摘をしている。
1.新しいサーベイランスプログラムは「BSEがハイリスクの牛のグループより検出されうる。」という間違った前提のもとに構築されている。
2.ランダムサンプリングをするには、特定のと畜場やレンダリング施設に偏るなどの、障害がある。
3.今年の4月にテキサスでBSEを疑われた検体が消失してしまったように、CNS(中枢神経系障害Central Nervous System)の症状を示しているハイリスクな牛の危険部位を検査する体制には、不備がある。
4.農場内で死んだ牛について、その検体を採取することについては、農場主の思惑から、健康な牛の検体とすりかえられてしまうという、検査体制に問題がある。
5.サンプルを集めたり、記録を取ることの体制が貧弱である。
6.生後30ヶ月以上の健康な老齢牛の検査をすることの意義が、あたかも、30ヶ月以内の牛の健康を保証するものであるかのごとき誤解を生んでいる。
7.昨年末に発見されたBSE牛が、「歩行困難牛であること」「この際の検査が、ハイリスクな牛を対象とした、サーベイランス検査であった」との証拠はなく、USDAは、この辺の事実をディスクロージャーするべきである。
以上が、Waxman下院議員のUSDAへの書簡であるが、これに対して、USDAは、指摘の諸点の内には、その後改善された点も、多く含んでいるとしている。
この時期に、新たな紛糾の要素が出てきた感じだが、これが、次回の日米協議にも、少なからぬ影響を及ぼすものと思われる。