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http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20040807k0000m040091000c.html
中部電力浜岡原子力発電所4号機(静岡県御前崎市)の基礎や建屋建設に使われたコンクリート用の骨材(砂利、砂)を納入した業者の元従業員が、「アルカリ骨材反応試験の結果を偽造した」と経済産業省原子力安全・保安院に内部告発し、同院が中電に調査を指示していたことが6日、明らかになった。
アルカリ骨材反応はコンクリート中のアルカリ成分が砂利や砂に含まれる鉱物と反応し、コンクリートが膨張する現象。80年代以降、コンクリートの変形やひび割れが高速道路などで見つかり、問題化した。
元従業員は同県浜岡町(現御前崎市)の砂利生産会社の製造管理部門に勤務していた。同院への申告書によると、87年ごろから約4回、公的試験機関の試験結果の偽造やサンプルすり替えなどの方法で改ざんした虚偽報告を中電の品質管理委員会に提出し、アルカリ骨材反応が起こる危険性のある材料約100万トンを納入したとしている。
これに対し、中電は6日の会見で、4号機のコンクリートの仕様書を確認したところ、アルカリ総量は日本工業規格(JIS)規制値内だったと発表した。また、「4号機建設から10年以上経過し、アルカリ骨材反応によるひび割れが発生する期間は十分に過ぎているが、ひび割れが起きたことは一度もない」と、安全性に問題がないことを強調した。内部告発が指摘した試験結果の偽造などについては「確認中」としている。【足立旬子、小林慎】
毎日新聞 2004年8月6日 20時42分