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http://www.asahi.com/national/update/0603/010.html
不正工事問題で中断されていた青森県六ケ所村の再処理工場への使用済み核燃料搬入が3日、1年半ぶりに再開された。事業の是非をめぐる論議が高まる中、同工場でのウラン試験の前段となる搬入の再開、同県の安全協定案提示の方針によって、核燃サイクル事業は入り口に立った。
午前6時ごろ、福島県の東京電力福島第二原発から運ばれた46トンの核燃料を載せた輸送船が、六ケ所村のむつ小川原港に到着した。核燃料がトレーラーに運ばれ始めると、反核団体が作業中止を求めシュプレヒコールをあげた。
同工場は98年から核燃料の搬入を受け入れていたが、02年11月に不正工事が発覚して搬入を中断。不正工事の補修が終わり、青森県が4月28日、搬入再開を容認した。
背景には、危機的な財政事情がある。財政基盤が脆弱(ぜいじゃく)な青森を国の三位一体改革が直撃。08年度にも自主的に予算を組めない財政再建団体に転落する可能性が指摘されている。
核燃料搬入などに伴う今年度の県の「核燃料物質等取扱税」の税収見込みは、税収のほぼ1割に相当する117億円。この日搬入された46トンで10億円余になる。
一方の搬出側。福島県の福島第二原発は06年2月にも核燃料の貯蔵プールが満杯になり、停止に追い込まれる事態も懸念されていた。核燃料貯蔵量が増え続けているのは同原発だけでなく、今年3月時点で全国の原発での貯蔵量は管理容量の約65%に達している。
しかし、核燃サイクル事業をめぐっては、与党内や専門家からも見直し論が相次ぐ。原発の後処理費用は18兆8000億円と試算され、うち8兆7000億円については負担方法を巡って国などとの駆け引きが続けられている。
業界内にも慎重論はあるが、2兆円余をかけた再処理工場はほぼ完成し、今さら後戻りできないというジレンマに陥っているのが実情だ。
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〈核燃料サイクル計画〉 原発で燃やした使用済み核燃料からプルトニウムを取り出し、再利用する計画。国の原子力政策の中核となる。国内初の商業用施設として建設中の六ケ所再処理工場は、計画を進めるための中心施設。使用済み核燃料の搬入再開で今後、工場の稼働に向け、劣化ウランを使った設備試験などを実施する。その実施には県などと安全協定を締結する必要がある。しかし、この計画をめぐっては採算性などから、与党内や専門家からも見直し論が出ている。 (06/03 10:44)