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(回答先: Re: 「循環主義者」からの解答 投稿者 レモンT 日時 2004 年 7 月 09 日 08:58:54)
レモンTさん、レスありがとうございます。
リサイクルはコスト(「手間」や「お金」)がかかるので多くの場合は無駄ではないかとのことですが、ここで取り上げられているリサイクルの対象が有機廃物であることと生ゴミの堆肥化が重農主義の発想による「生産」に当てはまるのではないかという可能性から無駄ではないと思います。私がなぜここで重農主義を取り上げたかを少し説明します。
簡単にいうと、堆肥化には「重農主義式の生産の奇跡」(農作物は太陽、大地、水によって一見無から富を生み出すという奇跡を勝手にこう呼んでみました)によってかかったコストよりもはるかに大きい利益を得ることができるということです。生ゴミをまとめてある一定の環境にある期間放置すれば勝手に肥料になります。廃物は出ずに(混じりこんだ生物分解性でないものから仕分けするということはありえますが)もちろんその「ある一定の環境」に期間の間置いておくには手間やお金がかかる場合もありますが、一番重要な過程である「堆肥化」はミミズ・微生物などの「自然」がやることになります。このために最小限までのコスト削減が可能になります。(ぶっちゃけて言えばレモンTさんの「森にぶちまく」も広い意味では広い意味ではコストを抑えた形での堆肥化と言えるかもしれません。もっとも都市部からの運搬費などがかさむ上にゴミー>肥料という過程で見てもかなり非効率に見えますが)
さてここで重要なのはリサイクル(生ゴミの堆肥化)にかかるコストですが、まず最初にリサイクルをしないとした場合(つまりほとんど現状の場合ですが)にゴミとして廃棄するのにどれくらいコストがかかっているのかを基準にする必要があります。詳しくは分かりませんがゴミ処理って結構お金が(人手も)かかってるということは容易に想像できます。まず運搬費(ゴミ回収車、下水道など)ですが、堆肥化の場合は小規模の処理が容易に実現可能なのでこれは逆に減る可能性があります。それから処理費(焼く、埋める)ですが、これらのコストはリサイクルを実施した場合と比べても必ずしも安上がりであるとは言えないと見ています。実際にどのようなシステムになるのか詳しくは分からないものが言うのはなんですが、ランニングコストは通常の廃棄方法と比べてもそれほど増えないはずです。紙やアルミなど再生するのに多大なエネルギーがかかってしまうものとはまったく違うということを重要視すべきだと思います。そうでなければ電気で温めて分解を促進するなど非効率な方法が注目されてしまう危険性があります。
問題になるのはまず人々の意識(汚い!キモチワルイ!)と初期投資費用ですが、これは小規模なもの(農家、家庭規模)は数万円ほどで可能なので税減免などで対処できますし、大規模のものでは出来た肥料の市場があれば参加する意欲のある事業家はいくらでもいるでしょう。この辺りのものはまた次の機会に持ち越すことにします。
戦略的にみた肥料の輸出ですが、国内用肥料は今すぐにでも化学(石油)肥料から脱し、土地柄をいかした海からの有機肥料(海藻、魚カス、カキ殻、海鳥糞など。まだまだありそうですが)に移行して、残飯、排泄物の肥料化が実現するころには、肥料として価値の高いこれらの「海産肥料」を十分輸出用にまわせるでしょう。これは食料安保問題にもからんでくると思いますね(今はどうなんだろう?無知なものでアホなこと言ってたらすんません)