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ちょこまかしたレスです。
http://www.asyura2.com/0403/dispute18/msg/458.html
投稿者 あっしら 日時 2004 年 6 月 29 日 21:54:18:Mo7ApAlflbQ6s
 

(回答先: Re: “電位差”や“平準化”についての若干の補足 投稿者 バルタン星人 日時 2004 年 6 月 26 日 17:49:12)


バルタン星人さん、どうもです。

http://www.bund.org/opinion/20040625-1.htm
>によると的場昭弘氏が荒岱介氏に「あんた、経団連か?」とナイスなツッコミ
>をいれていますね。

的場昭弘氏は勘所がいいようですね。

ご紹介いただいた討論会に昔の知り合いが出ていました。
顔写真も出ていましたが、三十年以上も会っていないのでまるで別人に見えました(笑)


>一言レスですが “歩く貨幣”=家畜=「羊」と考えると羊が「贄」「迷える羊」
>「牧人」など宗教的イメージを喚起されることは偶然ではないような気がします。
>岩井克人ネタですが pecuniary(貨幣的)がpecu(羊)から来ているらしい、これで
>ジンメル、ポランニーら碩学を悩ました「貨幣商品説」と「貨幣法制説」に決着
>をつけたと思われたわけですが、実は言語学的にはpecuが先でそれが財としての
>家畜一般から転じて羊になったということです。つまり「貨幣」の方が羊より
>起源が古いことになる。

ラテン語はまったく無知なので、pecuniary(貨幣的)がpecu(羊)から来ていることは知りませんでした。

家畜が貨幣である限り、金属貨幣や紙幣(アカウント)のようなかたちで蓄財ができないので健全ですね(笑)


>「貨幣商品説」と「貨幣法制説」をカント的に吟味というか「ちゃぶ台返し」を
>試みると、たとえばリンゴ3個とリンゴ5個を交換するやつ(ら)はいませんよね。

それに近い金融取引を編み出して儲けているのが“彼ら”ですけど(笑)、財の交換ではあり得ませんね。


>貨幣の実形態は羊だろうが金だろうがなんでも良いのではないか、マルクスの価値形
>態論は「ライオンや象の間に「動物」という名前の生き物が徘徊している」というわ
>けですから。しつこいようですが、これは「最初の一撃」でもあるし「この今」反復
>されている現実的なものだということです。

貨幣は数字でいいところまできていますから、蓄蔵できるかたちであれば、なんでもいいんだと思います。
貨幣は形態で成立するのではなく、貨幣が貨幣として存続するための必要条件は、人々が自存できる経済条件から切り離されていること、他者依存的な産業連関が確立していることに尽きます。


>スーダン内戦の話が出ていましたが他のアフリカ諸国はもっと悲惨です。
>ザイールなどエイズ、コレラと饑餓で「種」として絶滅しかかっているといっても良
>い。元叛旗派の高橋順一が書いていましたが、全く無関心というか「死んでくれて有
>難う」状態 ですね。


“彼ら”は、たぶん、中国の経済成長が最後の活性化された産業資本主義だと考えているはずです。(インドまではカバーできないと思っているでしょう)
日本の10倍を超える人口を抱える中国が、日本並みとは言わないまでも韓国並みになるためだけでも、どれほどの財を中国外で販売し続けなければならないかを考えればわかります。(「資本の論理」に従うかぎりですが..)

中南米諸国は現状維持で勝手に存続してくれという感じで、サハラ以南のアフリカ諸国は、天然資源だけ掘り出す人がいればいいと思っているでしょう。
「死んでくれて有難う」状態から一歩進んで、医療技術を使って「死ぬのを手伝う」状態だと睨んでいます。


>じゃあロシアは..と聞きたくなりますが「床屋政談」に堕してしまいそうな
>ので禁欲します。

ロシアは、天然資源国家として生き残るでしょう。
北方領土という棘が邪魔していますが、日本が産業国家として延命したいのなら、ロシアとの関係を密にするのがいちばん効率がいいと思っています。


>先ほどの「SENKIは日本経団連の別働隊?」ですが、ある意味であっしら
>さんの「誤読」ではないかと。彼らは廣松の「アメリカが世界のアブソーバー
>である時代は終わった」という基本認識から主発していますから、わたしには
>「中国がアブソーバーになりそうだから、もうアメリカにあんまり気兼しなくて
>いいんじゃない」と聞こえます。「終わった」というのは「一 -->多」という
>予定調和であり、前レスで「日本の都合だけで語られる夜郎自大なアジア主義」
>と言ったのはそういう文脈です。(ブンドの批判ばかりすると「お前は叛旗派
>くずれか?」と穿鑿される方も出るので止めておきます。)

日本と中国の関係は、かつての米国と日本の関係に相当するものです。
日本が米国を凌駕する産業国家となったように、現在の関係を続けていけば、中国が日本を凌駕する産業国家になります。(違うのは、しばらくでしょうが、日本企業が中国に逃げ場を見つけることができることです)

中国は一時的なアブソーバーとはなり得ても、中期長期にはなり得ません。
アブソーバーならロシアのほうがずっといい、と思っています。

>>わずかずつですが、製造拠点がなくなった国(A)の水準が下がり、製造拠点がき
>>た国(B)の水準が上がる。それが、産業連関的にそれぞれの国の他に影響を与え
>>る。
>>そのため、A、Bの水準変化傾向はさらに進む。それが、さらに製造拠点の移転を
>>促す

>これは「移民」の流入、流出を阻止しないと出来ないのではありませんか。


「移民」の流入・流出は、逆に、>>部分の平準化を促進するものです。

製造拠点がきた国(B)は、元々、高失業率状態であり、低賃金であり、社会福祉が貧弱という状態です。そこから、さらに「移民」が先進国に流出すれば、Bの社会状態は改善されることになります。

一方、製造拠点がなくなった国(A)は、高賃金であり、社会福祉が充実しています。そこに「移民」が流入してくれば、賃金押し下げ圧力になったり、より多額の社会福祉費が必要になり税金などの公的負担が増加することになります。

論理的には、AとBの実質賃金水準(公的負担も考慮した)が同じになったところで、製造拠点の移動は無意味になり止まります。

このような推移で、「移民」の流入・流出は、平準化を促進します。


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