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(回答先: オスマン帝国は古いタイプの最後の帝国だと思われる 投稿者 スパルタコス 日時 2004 年 6 月 25 日 14:41:09)
超越神啓示宗教は、本来的に原理主義なのであり、「神は本当はこう考えた」とか「神はこうすることを望まれるはずだ」と人知が神に成り代わって拡張してはならないものである。
しかし、現実は不断に変化し、ある範囲の人々がそうだと認めた預言者はムハンマドを最後に現れていないため、「神は本当はこう考えた」とか「神はこうすることを望まれるはずだ」という言説が新しい事態を正当化するために利用されるようにもなる。
キリスト教原理主義やイスラム原理主義は、啓示内容にこだわり、新しい事態を「神は本当はこう考えた」とか「神はこうすることを望まれるはずだ」という言説で正当化しようとする輩を批判する立場を指すべきものである。
この意味で、黙示録の現世的拡大解釈に依拠して虐殺侵略戦争を歓呼の声で後押しする米国のキリスト教右派は、キリスト教原理主義ではなく、キリスト教異端でありキリスト教背教集団である。
だから、キリスト教背教集団をキリスト教原理主義と呼ぶ連中こそを疑わなければならない。
なぜなら、超越神啓示宗教信仰者は、原理主義であることを何よりも敬虔であると考えるものだから、他者からキリスト教原理主義と呼ばれることは誇りであり、主意主義的で涜神的な教義への信仰を“真の信仰”だとさらに強く確信するようになるからである。
一方のイスラム原理主義だが、この呼称も、キリスト教背教集団をキリスト教原理主義と呼ぶ連中から出ていることに疑いを持たなければならない。
イスラム信仰は本来的に原理主義であり、原理主義と変化する現実の調和を達成するために、法学者が原理主義を基礎に新たな事態にどう対応すべきかを判断する。
イスラム原理主義と連中に呼ばれるものは、米欧の侵略やそれで足掛かりを得た米欧支配層と結びついてイスラム共同体を破壊したり歪めてきたムスリム支配層を目の当たりにするなかで醸成されてきたイスラム復古主義とも言えるものである。
イスラム原理主義は、根っ子にイスラム拡張主義があるとしても、現状では過激行動をとるとしても「受動的盾」であり、ずたずたにされた歴史的イスラム共同体を再構築することをめざすものである。
国際金融家の「知的執事」が巧妙に価値意識を刷り込むために採用した呼称に乗っかって、味噌と糞の弁別もしないままあれこれ言う者は、国際金融家の哀れで下劣なエージェントでしかない。
(「知的執事」は自覚しているから救いがあるが、この種の無自覚エージェントは、自身の考えを正義や真理と錯誤しがちだから最悪である)