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(回答先: <翼竜の卵>化石の中に赤ちゃん 中国で発見【毎日新聞】 投稿者 エイドリアン 日時 2004 年 6 月 10 日 14:22:09)
ミクロラプトル・グイが発見された1億1000万年前の地層を調査する徐星教授(遼寧省) |
トウモロコシや小麦の畑が広がり、アヒルやニワトリを庭先で飼育する中国東部の典型的な小規模農家が軒を並べる。その中にひときわ目立つ大きな屋根の農家が1つ2つ。「最近の恐竜化石発掘ブームに乗って生まれた化石長者」(地元のガイド)だという。
「ここからミクロラプトル・グイ(小盗竜)が3体ほど出てきた」。中国科学院・古脊椎(せきつい)動物古人類研究所の徐星教授が指さす。
近くで見る地層は高さ30メートルほどの崖(がけ)だ。厚さ1センチほどの薄い層が上から下までびっしりと重なっている。
「約1億1000万年前(白亜紀前期)のけつ岩の地層。大きな湖の底でゆっくりと静かに堆積(たいせき)した」と徐教授。積もった細かい砂の上に火山灰がふわりとかぶさったため羽毛のような柔らかい組織もほぼ完全な化石に残った。
2002年に公表されたミクロラプトル・グイが世界の恐竜学者を驚かせたのはその奇妙な姿だ。4つの脚や長い尾のすべてにふさふさとした長い羽毛が生えていた。
遼寧省西部では羽毛の生えた小型・中型の恐竜が相次いで発見されてきたが、全身に羽毛を持つのは初めて。1枚1枚の羽も現在の鳥の羽と構造がそっくりだった。
グイが住んでいたこの付近はかつてマツやソテツ、イチョウなどの巨大な裸(ら)子植物が生い茂るうっそうとした森だったと考えられている。ところどころに湖も点在。グイは樹木の間を滑空しながら昆虫やトカゲなどをとらえていたと考えられる。豊富な動植物が空飛ぶ恐竜の生活を支えたにちがいない。
「グイのような小さな恐竜は大型の肉食恐竜から逃れるために樹木にのぼり、樹間を飛び移りながら飛行を学んだのかもしれない」と徐教授は推測する。
教授は遼寧省の羽毛恐竜をはじめ、河南省の恐竜の卵化石やモンゴルの砂漠地帯の発掘など中国国内の重要な発掘の多くを担当、世界的に注目を集める。
「1枚1枚の地層で非常に高い密度で植物や魚の化石が存在する」。そう説明しながら地層の一部から土を少し削ると、言葉通りに化石が現れた。全長数十センチの魚の化石だ。
羽毛恐竜の発見以来、珍しい化石を求めて多くの「化石ハンター」が入り混乱も生じた。
鳥の特徴を持った体に恐竜の尾を持った恐竜と鳥類の中間の化石がみつかったというニュースが流れたこともある。調べてみるとミクロラプトルの尾にツバメの仲間の体の化石を合体させた偽物。徐教授は「専門家は本物か偽物か見破る冷徹な眼を持たないといけない」とつぶやいた。