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ブッシュが一時呼吸困難になった時のプレッツェルみたいな小さな生物
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投稿者 エイドリアン 日時 2004 年 6 月 05 日 18:04:25:SoCnfA7pPD5s2
 

(回答先: 化石の写真です。 投稿者 シジミ 日時 2004 年 6 月 05 日 05:33:46)

シジミさん、興味深いご投稿、ありがとうございます。

今回は、中国の化石の宝庫として名高い貴州省の原生代後期(6億〜5億8千万年前)の地層から出土ということですから、エディアカラ丘陵出土のベンドビオンタより前ですね。

 (1) 貴州省では今までにも、古代ザメ(ヘリコプリオン)、魚竜(シャスタサウルス)、首長竜の先祖:貴州竜(ケイチョウサウルス)などの化石が、大量の珊瑚化石とともに、ペルム紀〜三畳紀の2億8千万年〜2億3千万年前の海相地層(石灰岩)から見つかっています。
   当時この地域は、水深 200m〜500m の海だったそうです。今の理論では、「ゴンドワナ大陸」の内海である「古テチス海」の陸棚域とみなされています。

 (2) 更に貴州省では、海綿・二枚貝・節足動物・棘皮動物・半索動物の化石が、カンブリア紀初期の5億3千5百万年前の海相地層から発見されていますが、このうち、海綿に着目したところ、「カンブリア前紀とカンブリア紀の間で海綿に急激な進化は見られない」ことが分かり、『カンブリア爆発理論』の再考を促すものと言われています。


This specimen is about 10 cm across


 (3) ナミビアでは、5億5千万年前に、海綿か珊瑚のような硬い骨格を備えた生物が生息していたそうです。
   この化石は Namapoikia reitogensis と命名されています。
BBC News 2002/06/28

 (4) また貴州省では、原生代末(約5億6千万年より以前)の原腸胚化石が発見されました。
   中国地質科学院の研究者達は、燐塊岩(燐酸塩岩か?)を酢酸で溶かしていったところ、溶け残った部分に、燐酸塩化した原腸胚期(発生の途中で原内胚葉が胞胚の内部に入り、原腸が形成される時期)の胚化石を発見したそうです。化石の直径は500μm(0.5mm)前後。
   これは、5億6千万年以前における、海面や腔腸動物よりも進化した動物の存在を示すものです。



貴州省から原生代の原腸胚化石


科学通報2001年6月第12号

これらの経過を辿ると、今回貴州省で、最古の多細胞生物の化石が発見されたのは、なるほどと言う感じです。
貴州省一帯では、更なる発見がありそうな気がします。

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