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(回答先: 急がばすわれ 投稿者 ponpon 日時 2004 年 5 月 04 日 10:12:32)
昭和の初めに日本全国を歩いて民俗を記録した宮本常一氏の名著に『忘れられた日本人』岩波文庫があります。
その著書の第一章は、対馬地方だったかな、寄合の様子を記述したものでした。
発端は、旅人である宮本氏を村に宿泊させることについての議題だった。(うろ覚え)
決してあわてて結論を出さず、オピニオンリーダーが誘導することもない。
各自がそれぞれの意見を出し合い納得がいくまで何日も何日も話す。
自分の意見を表明する機会が十分に与えられ、お互いの考えや人柄まですべて把握したうえで、その結果として全体の意思決定がなされる場として寄合が機能していたという意味のことを書いていたのを思い出す。
徹底的に議論を尽くすことによって、確かに時間はかかるが、自分の主張を言い尽くし他人の主張を考える機会をもつことによって決定に対して不満は出にくいのだという。
もっとも、現代の国政において、時間がかかる欠点ということは最大の不徳とされることだろう。
しかし、急がねばならないが、それでも、あせってはいけないことがたくさんある。
そのことを見極める目を持ちたいですね。