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(回答先: 閣僚の国民年金未納問題:石破長官は嘘も吐いた!:保険料納付に関する閣僚18人の回答一覧付き [週刊ポスト4・23] 投稿者 あっしら 日時 2004 年 4 月 23 日 21:15:18)
お粗末極まりない。
中川昭一経済産業相、麻生太郎総務相、石破茂防衛庁長官の3閣僚が国民年金の保険料を納めていなかったというのだから、あきれてものが言えない。
今、国民の最大の関心事である年金改革関連法案の審議が大詰めを迎え、4割近くにもなっている国民年金の未納率対策が真剣に議論されているさなかである。こんなことでは、若者たちの年金離れを国会で議論する資格はない。
ポスターやCMで国民年金の納付を訴えた女優の江角マキコさんが、保険料を払っていなかったために強い批判を浴びたが、閣僚が未払いとなると話の次元が違う。影響の大きさを考えれば、相当に深刻な問題だ。
3閣僚が陳謝しただけで終わる問題ではない。「払うのを忘れていた。全くのミス」(中川経産相)、「厚生年金を国民年金に切り替えるのを怠った」(麻生総務相)、「口座から引き落とされていなかった」(石破長官)という説明だが、納得がいかない。
保険料の未納者には社会保険庁から1年に6回、催告状が送付されている。「忘れていた」という言い訳は通用しない。
小泉純一郎首相は「まあ今後出直せばいいでしょう。みんなうっかりして家族に任せていたんじゃないですか」と、3閣僚をかばった。あまりにも軽く、責任感のない釈明である。中川経産相に至っては18年間も払っていなかった。あきれて、怒っている国民の感覚と首相の弁明との間に大きなズレがあると言わざるを得ない。
厚生労働省は22日、年金財政の2100年度までのバランスシートを公表、すでに約束した給付額に対し厚生年金で430兆円、国民年金で50兆円の財源不足が生じると試算した。不足分は保険料などでまかなうが、保険料を払っていない閣僚がいては、だれも政府の言うことを聞いてはくれまい。
国民皆年金制度の下で86年に基礎年金が創設され、国会議員にも国民年金の保険料支払い義務が生じた。国民の義務を果たしていなかった人が閣僚になっていたことになる。野党からは「閣僚を辞めさせるか、年金法案を出しなおすかだ」という批判が出ている。
多くの国民は国会議員にも疑いの目を向けている。国会議員には国民年金や厚生年金に比べて格段に優遇されている互助年金制度がある。毎月10・3万円を10年払うと、65歳以上で退職した後に月額34万円が一生涯支払われる仕組みだ。高額な議員年金があるために、国民年金に入っていない国会議員もいるはずだ。
直ちに国会議員の全調査を行い、公表することを提案したい。国民年金の未加入の実態をすすんで明らかにしなければ、どんな立派な年金改革議論もむなしく響くだけだ。
政府は今年、年金の空洞化対策として17年ぶりに強制徴収に乗り出した。だとすれば、最初に強制徴収しなければならないのは、未納の3閣僚と国会議員だったはずである。
毎日新聞 2004年4月24日 0時09分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/katei/news/20040424k0000m070151000c.html