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(回答先: 「オイル、パワー、そしてエンパイア」(ワシントンの陰謀) 投稿者 エンセン 日時 2004 年 4 月 22 日 05:22:28)
アメリカは、ダースベーダ―か。 投稿者:ueda 投稿日: 4月21日(水)08時01分21秒
おはようございます、皆さん、植田です。
スペインの撤退や、ファル―ジャの反乱の鎮圧成功などを見ると、これはもう、完全にアメリカのシナリオ通りではないか、と思えてきます。結局、世界がなんだかんだと言っても、「抑制を解かれたアメリカ」です、もう、思いのままです。
冷戦崩壊後の10年は、長いソビエトとの戦争の勝利に浮かれた時代でした。で、ブッシュ政権に変わり、祝勝気分は終わり、新しいスーパーパワー帝国の新世界秩序の構築にスタート。このデザインを描いたのは、父親ブッシュ政権のスタッフたち。
ビン・ラディンの役割とは、私には、どうやら第一次大戦の引き金を引いたサラエボの青年ではないか、と思えてきました。いまかいまか、と戦争の勃発を待ち望んでいたイギリス側とドイツ側の好戦気分のところに、オーストリア皇太子の暗殺事件が火を点火しました。キッシンジャーの表現です。
だから「同時多発テロ」は、ブッシュ政権にとっては「いよっ、待ってました」でした。願ってもない事件です。ラリー・エベレスト氏によると、アメリカがグランド・デザインを引いて、どうやって実行に移したものか、と思案していたところに、絶好の口実ができました。
で、「解き放たれたアメリカ」です。
昨日のニュースでヨルダンの国王と、パレスチナ首相の発言を見ました。ブッシュ大統領との会談を延期すると。
今回のイスラエル政府によるハマス指導者ランティシ氏の暗殺をアメリカ政府が容認したことに、アラブ側は、もうアメリカに公平な仲介を期待することはできない、と判断したようです。
一昨日のIHT紙かNYT紙に、ここはヨーロッパの出番だ、という記事がありましたが、しかし、私は逆に、アラブといい、ヨーロッパといい、今は自分たちの無力さを感じ取っている時ではないか、と思います。スーパーパワーのアメリカを前にして、何も出来ない自分たちを。
敗戦気分に浸っているのは、何も「反米」の立場を取る日本人だけではありません。私が想像するに、ヨーロッパのほうが強いです。トッド氏の『帝国以後』や、スペインの撤退は、なんとか意地を示しているだけです。が、今後、さらに無力感に浸っていくだろうと予想されます。
ロバート・ケーガン氏の指摘の勝利です。第二次大戦後、ヨーロッパは軍事的に無力になり、それが思考停止を生んでしまった、と。で、この状態を逆手にとって、もう地球は武力の必要のない、平和な楽園になった、と幻想に浸ることにした、と。しかしそうした状況を保護しているのが、アメリカ軍なのだ、ということです。
日本と同じです。
「縛りを解かれたアメリカ」とは何なのか。
もうゲーリー・クーパーの『真昼の決闘』ではないことが明らかになりました。イラク戦争まではそうしたイメージもありましたが。
今や、「ダースベイダー」でしょうか。
しかし、アメリカほどの実力がなく、それでいて世界を制覇したイギリス帝国の中東支配振りですが、エベレスト氏がイラクの歴史をメソポタミア時代から説明しています。
で、1921年に、ひたすら石油欲しさにイラク国家を建国。その国境線の線引きをするイギリス人の狡猾さ。石油を確保し、しかも、イラクを強国にしないためには、と頭をひねります。その一つの解決策が、イラクの海岸線の狭さでした。
アメリカは、イギリスが自国の利益のため創出したモザイク国家のイラクを統治することの困難さをこれから体験することになる、とエベレスト氏が予告しています。
あ、統治ではありません。世界最大のアメリカ大使館を通しての、操縦ですか。ま、世間(世界)を欺くための、アメリカ的狡猾さ、というところでしょう。
しかし、アメリカのスーパーパワーには、完全に他国は無力です。
当分続くでしょう。
なにせ、もうイラクの原油をアメリカに押さえられました。
アメリカはなぜイスラエルを支持するのか 投稿者:ueda 投稿日: 4月21日(水)10時36分41秒
こんにちは、皆さん、植田です。
アメリカが原爆を落としたもう一つの理由がありました。
日本をソビエトの手に渡さないためと、もう一つの理由は。
やはりソビエト要因ですが、中東から手を引け、と。これからアメリカが中東に乗り出すから、ソビエトは帰れ。さもないと、こうなるぞ、と。広島、長崎がソビエト領土内に、あるいは衛星国に再現するぞ、と。ソビエトに対する脅し、でした。
これで、スプートニクになぜあれほどアメリカが驚愕したのかがわかります。ソビエトに逆をやられることの意味を一瞬にして悟ったからです。宇宙から先制攻撃を仕掛けられたら、アメリカは防御できない、と。
で、この恐怖感が、その後のアメリカのミサイル構想を生み出したのではないか、と私は推測します。
で、アメリカが中東の石油を欲しがった理由と、そのためにやった対策。
これで戦後の中東地域の動きが一望の元にわかりました。
第二次大戦後、アラブ諸国でクーデターが起きます。たとえば1953年のイランのクーデター。CIAがシナリオを描き、実行したクーデターでしたが、アレン・ダレスはあまりに簡単に成功して、あっけなかったと回想しています。
で、実行部隊のことはいいのですが、それはなぜ起きたか、です。
イランからイギリスの手を引かせるためでした。アメリカの傀儡政権を作って、アメリカがイランの石油を奪取するためでした。
同様、第二次大戦後、アメリカはなぜイスラエルを支持したか。
イギリスの中東支配を奪うためでした。で、イスラエルをアメリカ寄りにしておけば、ここをアメリカの基地にして、アラブ全土と地中海を制圧できる、と。
このために、1956年のスエズ事件でアメリカはイギリス、フランスの援助要請を断りました。
ふーむ。そうだったのか。
アラビアのロレンスは、アラブ人をオスマン・トルコから解放するために、アラブ人になりきってトルコと戦いました。イギリスは解放軍でした。
で、ロレンスが失望したのは、オスマン・トルコを追い出したのは、その代わりにイギリスが支配者としてこの地域に侵入することが最初からの計画だったことを知ったときでした。
アラブ人はイギリス側の軍隊の代用品として利用されただけであり、ロレンス自身の活躍もそうでした。
同様、第二次大戦後のアラブ諸国で起きたクーデターと戦争。これはすべてアメリカがアラブ諸国を支援するという形を取った、イギリス、フランス、ソビエトなどの排除でした。CIAはアラビアのロレンスの役どころを演じたわけです。が、しかし、ボーンズを排出する大学の出身者が構成するこの国家機関ですから、ロレンスのように無邪気だったということはないでしょう。
第二次大戦後、アメリカはずっと中東で「グレート・ゲーム」をやっていたわけでした。
で、今、中東を基点に、全世界を相手にグレート・ゲームを展開しようとしているとしている、というのが、エベレスト氏の指摘です。
その核になるのが、石油を押さえること。戦争では、自足できる石油があるかどうかが、今も、勝敗を決するから、と。
ま、考えてみれば、実際的には、憲法9条を改正して日本軍を公認しても、自前の原油生産場所を持たない日本は、どうしようもないでしょう。
アメリカはとっくにこのことを見通しているので、日本のことを何も恐れていないわけでした。 日本の現状は、真珠湾攻撃に追い詰められたときと、まったく変わっていません。アメリカに依存するしかない状況です。
このようなアメリカの長期にわたる「グレート・ゲーム」の戦歴を見たあと、もうどうしようもないと諦めるか。
なにかあるはずだ、と考えるか。
ここからが私たちの知恵の絞りどころです。
しかし、日本列島の地下に大量の原油が眠っていたほうがよかったのか、なくてよかったのか。
ここも難しいです。あればあったで、日本も、イラク状況になっていたかもしれません。すなわち、自国民のためではなく、アメリカの国益のために原油を利用されただけになっていた、と。
エベレストの山頂に到達したような気分です 投稿者:ueda 投稿日: 4月21日(水)21時10分26秒
こんばんは、皆さん、植田です。
何か奇遇のようですが、ラリー・エベレスト氏の『オイル、パワー、アンド、エンパイア』をざっと読んだら、エベレスト登頂をやったような気分がしてきました。
なんか、ここ数ヶ月というか、この掲示板を開設してから2年、どうやら高い高い山を上ってきたような感じがします。で、途中でくじけることもなく、ついに頂上に出たというか。
アメリカ問題で、もうこれ以上の奥はないだろう、という感じです。
アメリカ人の行動原理の基本が「ヤンキーであること」がそれだとわかりました。ま、ばかばかしい「発見」ですが、これがアメリカ人を「帝国主義」に駆り立てる精神的原動力だったわけです。
で、物質的原動力が、原油が発見されてからは、石油の支配、と。それ以前は、鉄道とか、奴隷貿易とか、アヘンとか、毛皮とか、いろいろとありました。
イラク戦争は、これが混合しているものでしょう。
あとは、付随です。
イスラエルを援助すること、産軍複合体を優先すること、などなど。
で、ブッシュ大統領の現在の支持率は昨日のCNNでは50%を超えていました。ケリー氏は4%前半。
これでは世界の誰がブッシュ政権を嫌っても、現在のアメリカを倒せません。
というわけで、ブッシュ大統領のイラク戦争は成功だった、となります。
それ以外の出来事といえば、ホンジュラスとドミニカが撤退を決めたということです。で、ここはスペインの主導でイラクに駐留していたのでスペインと行動を共にして帰国するようです。ははあ、この南米の両国は、大航海時代にスペインに征服されたのでしたか。などと、へんに感心してしまいました。
スペインに支配されたせいで南米の各国は、封建制度とカトリックを強要された、なんて説を見た覚えがあります。これで資本主義・民主主義の誕生が遅れた、と。遅れたどころか、始まったのはレーガン・サッチャー革命からですよ。なんと、まあ。
話は変わって。
アメリカ人がなぜ「ミニ・ファウスト」になってしまったか、です。
さきほど思いついたこと。ここは単純に、ジョン・ロックに代表されるイギリスの経験論ゆえである、と。感覚知覚を超えたものは存在しない、
あるいは、存在とみなす、
あるいは、学問の研究対象ではない、
とするイギリス経験論です。
だから、キリスト信仰を理性と整合性をつける時点で、感覚知覚の範囲の中で折り合いをつけるしかなくなったのでしょう。だから信仰は富だ、となったのではないか。富は感覚で知覚できますから。彼らには、ドルの量です。
話は変わって。
気晴らしに新聞を読んでいたら、管直人さんが、小泉政権の構造改革はちっとも進まない、と述べていました。
あっ、これはヌエクさんの情報が届いていないな、と思いました。
そしたら、新聞に文春新書の紹介がありました、『拒否できない日本/アメリカの日本改造が進んでいる』という案内がありました。ヌエクさんが紹介してくれたのは、これか、と思いました。
ま、そりゃあ、アメリカがその気になった、日本は拒否できません。
で、なんですかね、なんでそれが日本人一般に知られないのか。これが不思議です。
官僚が隠しているのか。
私はアメリカが隠しているとは思えません。ここは日本要因でしょう。
で、この隠蔽工作があるため、日本人はさらにアメリカに疑惑を覚えることになるのではないか、と。さらに、というのは、投資協議の内容そのものに加えて、情報開示の問題の点で。
ここは、なぜ、かくも重要な情報が日本人に知られることがかくも遅れるのか、と気になります。これも律令システムゆえなのか、と。
ヌエクさんの指摘にあつたように、アメリカ主導で小泉政権経由の構造改革がある程度進んだ段階で情報が漏れてきたというのは、これこそ、まさに、日本は今も占領中ではないか、です。憲法が施行された状況と同じだなあ、と。
日本人て、その程度の人間たちなのか。
などと思う一方、これも「聖徳太子・不比等」さんの戦略が見事すぎたのだろう、と。政治は官僚だけがやればよろしい、と。
ま、気晴らしの書き込みでした。
日本問題は置くとして、エベレストの頂上からの眺めは素晴らしいです。
http://8311.teacup.com/yuta/bbs