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(回答先: 江戸時代:高等技術や高等数学などを駆使した農民たちの明晰な頭脳は、食べ物と関係があるか【Haru:菅原研究所】 投稿者 エイドリアン 日時 2004 年 6 月 18 日 19:58:22)
江戸時代に、庶民が二進法を巧みに駆使して遊んでいたことを物語る錦絵(多色刷り木版画)を、国際浮世絵学会常任理事の新藤茂さん(56)らが発見した。
現代のコンピューター科学の根幹をなす二進法が、江戸時代、既に文化として浸透し、和算のレベルの高さをうかがわせるものとして注目される。
新藤さんらが発見したのは、江戸時代に人気を博した柳亭種彦作、歌川国貞画の錦絵「四季の目付絵」(4枚組み)の春、夏の2枚。女性の背景にある襖(ふすま)や屏風(びょうぶ)に十二支を描いた色紙、団扇(うちわ)などが彩色絵と墨絵で張り交ぜになっている。
錦絵の十二支の中から、相手が選んだ1種類の干支(えと)を言い当てて遊ぶ。冬秋夏春の4枚について、相手が選んだ絵柄が彩色絵か墨絵かを尋ね、言い当てる。その原理は、子(ね)から亥(い)までの十二支の順番を、数字の0と1を使う二進法で表したこと。
たとえば十進法の1は二進法では「1」、2は「10」、3は「11」、12は「1100」とそれぞれ表記する。これに従い、十二支を数字に置き換えると、「12」が4ケタになるため、これに合わせて十二支すべてを4ケタで表記。最初の子は「0001」、12番目の亥は「1100」となる。
錦絵は「冬秋夏春」と並べる。「1」の干支だけを彩色してあり、亥の場合、冬秋の色紙類がカラーで、夏春が墨刷りとなっている。
同様の二進法の考え方を使い、文字を当てる「目付字」などの遊びは、和算書で紹介されたことがあったが、広く流通した人気作家、浮世絵師による錦絵はこれまでなかった。
新藤さんは、「カラーで区分けする高等な手法で、江戸っ子が現代数学で遊んでいたことを示すものだ」と話している。東京理科大発行の科学誌「理大 科学フォーラム」7月号に発表される。
[6月19日14時57分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040619-00000306-yom-soci