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(回答先: 竹内外務次官の発言[JANJAN] 投稿者 なるほど 日時 2004 年 4 月 14 日 01:45:33)
2004/04/13
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岩崎信二さんの「竹内事務次官の発言」を読んだ。ご意見板に書き込もうかと思ったが、少し長くなりそうなので、関連記事として書くことにした。
竹内行夫外務事務次官の発言は、12日午後4時45分から外務省記者会見室で行われた定例記者会見で、記者が「外務省もジャパン・プラット・フォームなどイラク国内でのNGOの活動を支援しているが、今回の事件を受けて外務省としてイラク国内のNGOの活動、人道支援というのをどのように続けていったらいいと考えるか」と質問したのに答えた。なかなかいい質問だ。
竹内事務次官は何と答えたか。詳しくは外務省のHPを見てもらうとして、要点を挙げれば、
1、外務省は在外邦人の保護について責任を有しているわけだが、日本の主権が及ばないところではその保護に限界がある。その国が自らの主権に基づいて在留している外国人の保護、治安について責任を負うというのが国際法上の原則だ。
2、我々としては情報収集し、綿密に分析した結果として、邦人保護のために危険情報を発出している。イラクについていえば、今年に入って退避勧告のスポット情報を13回出した。是非これに従って頂きたいというのが我々の立場だ。
3、もちろん、我々もNGOの役割を重視し協力関係もあるが、安全、生命の問題になると自己責任の原則を自覚して、自らの安全を自らで守ることを改めて考えて頂きたいと思う。
何とも情けない。外務省事務方のトップがこれでは困る。
1、「海外における邦人の生命及び身体の保護その他の安全に関すること」(外務省設置法)は外務省の仕事なのだ。主権が及ばない外国ではその国に一義的な責任があるなどという当たり前のことを口にすることは、在外邦人の保護という外務省の任務を放棄するに等しい。
2、外務省は危険情報の発出が「在外邦人の保護」の仕事のすべてとでも考えているのだろうか。海外で日本人が生命、身体の危険に晒されている事態が起これば、それを救出するのが外務省の「在外邦人の保護」の仕事なのだ。いままさに人質事件が起こっているなかで、どうしてこういうことをいうのか。そもそも外務省の渡航危険情報は当たる確立が低すぎる。だから信用がない。数打ちゃいい、というものではないのだ。
3、記者の質問のポイントは「外務省もジャパン・プラット・フォームなどイラク国内でのNGOの活動を支援している」という点にある。外務省は膨大な予算(もちろん税金)を使って、ジャパン・プラット・フォーム(JPF)にイラク国内での復興人道支援の活動を頼んでいる。お仲間のJPFを退避勧告に従わせることはしなかったということは、外務省自身が自らの渡航危険情報を信用していない証拠ではないか。これは少々皮肉がきつすぎるが、少なくとも、政府と関係のない、純粋なNGOの人たちが人質になったからといって、それを非難する理由にはならない。
4、自らの安全を自らで守ることは当たり前のことだ。外務省が説教することではない。みんなそう心掛けている。それでも安全が脅かされる事態が起こったときにのために、外務省の「在外邦人の保護」という仕事がある。国民はそのために外務省が税金を使うことを認めているのだ。
以上4点、外務省事務方トップの発言は「責任逃れ」以外の何物でもない。いまは責任逃れを言っている時ではない。国民の命が懸かっているのだ。もう少し、しっかりしてほしい。
(高田士郎)
http://www.janjan.jp/government/0404/0404133160/1.php