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(回答先: 西尾幹二にたいする評価は如何に? 投稿者 如往 日時 2004 年 3 月 16 日 19:25:41)
如往さん、お久しぶりです。
西尾さんの言説は自分が面白いと判断したものだけを転載しています。
面白いと判断する基準は、国家主義的な言説としてまとまったものであること、国家主義的価値観が見せる奇妙な見方が特徴的なかたちで含まれていること、主要メディアでは発信されない隠れた情報があることなどです。
このような基準は、左翼やリベラルに属すると思われる人の言説を紹介するときも同じです。
もう一つの意図として、右翼と左翼のあいだで続いている不毛の対立を解消できればと思っているので、左翼やリベラルの価値観を持っている人にお金を出してまでは読むことがないであろう右翼的な言説を読んでもらいたいという思いもあります。
(左翼やリベラルのものを紹介するときは逆の狙いです)
正直に言って、保守主義・国家主義・民族主義といったいわゆる右翼的価値観で書かれたものが、メインストリームのものや左翼・リベラルのものに較べて質量ともに劣っている現状を嘆かわしく思っています。
西尾さんの言説も、西尾さんだったらこう書くだろうなと推測することを書いていることがほとんどですから物足りないのですが、国家や民族の歴史性という思念的存在(対象)に大いなる価値を見出している人の言説が少ないので紹介させてもらっているというのが本音です。
左翼が国家主義者や民族主義者を“右翼反動”や“軍拡主義”といったレッテルを貼って切り捨てたり、右翼が左翼やリベラルを“民族の敵”や“国家破壊者”と罵って敵視する現状は実に悲惨なことだと思っています。
それこそ、「分断と対立」を支配の鉄則として策動を続けている“彼ら”の思う壺です。
エージェントを除く右翼と左翼が(それぞれの内部対立もそうですが)それぞれの価値観を維持しつつ相手の意を汲みながら徹底的に議論する状況の出現を期待しています。(相手の意を汲む姿勢の欠如が嘆かわしい)
“彼ら”に利用されているということでは、右翼も左翼もさほど変わらないと思っています。
西部邁さんについては、じくじくとした取り止めのない反近代の思いを保守主義ないし国家主義によりかかって開陳している人だと思っています。(保守主義や国家主義を情念としては持っていないひとですね)
秦郁彦さんについては、価値観的には西尾さんに近く、日本近代史で見るべき業績を上げている人だと思っています。
西尾さんの言説は、気持ちはわかるが、論拠も物足りなく同意できないものです。
ただ、悪質の度合いから言えば、メインストリームの言説よりもましなものだと思っています。