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(回答先: 世代間の不公平?【こんなことを考える(生活雑感)】 投稿者 エイドリアン 日時 2004 年 3 月 10 日 08:00:39)
続編です:
http://homepage2.nifty.com/aquarian/Essay/Es020306.htm
2月15日に書いた、「世代間の不公平?」では、朝日新聞の2月5日朝刊「言いたい」という欄に、46歳の主婦が投書していることを取り上げて、それについての感想を書いた。
3月5日の同じ欄に、それへの反論と思われる投書が載せられている。69歳、私より少し年上の方である。私が書いたのと、ほぼ同じ趣旨であるが、穏やかに諄々と書いておられて、感心した。
私の属しているメーリングリストでも、この件で意見交換があった。それらを紹介してみよう(もともとの投書と、それについての私の意見は、前の項目を参照いただきたい)。
【朝日3/5「言いたい」投書】
「年金生活者には若いときの苦労あり」
私が家を購入したのは1970年、37臓の時でした。銀行から融資を受けましたが、現在と違って金利が高く、毎月返済しても元金がなかなか減らなくて、嫌になることが何度もありました。
そのころは月給も安く、インスタントラーメンだけの食事ということもありました、戦中戦後の食糧難の時代には、配給のトウモロコシの粉で作った「おやき」が主食で、3食に1食は配給の食券による素うどんという経験をしていたので、質素倹約は平気でした。
家を持ち、若干の蓄えもあり、今では年金暮らし。「若いときに苦労をしておけば、きっと将来によい時が来る」と信じて過ごして来た結果が、今につながっているものと思っています。
衣食住に恵まれた、飽食、使い捨ての時代が続いたので、経済不況に陥ると、「こんな時代は初めて」と思うかもしれませんが、これまでも幾度となく経済不況の時代はありました。私たち年金生活者にも、若いときはいろいろと苦しい時代があったことを理解してほしいと思います。(横浜市無職69歳)
【メーリングリストでの意見その1】
投書を読んで、先ず「あはは」と笑い、次に「情けない」とつぶやきました。どんな時代にも「やっかみ」はいる。46歳のこの人もその類では?
不公平感を感じるのは結構。大いに感じてほしい。しかし、はけ口を安易に隣に持ってこないで、その原因を探って、それを無くそうと活躍してほしいですね。
確かに40代は子どもが高校や大学に入る世代。家計は一番苦しい。経験しましたよ。
だからと言って、やっとこ悠悠自適をたのしめるようになった世代をうらやむことはない。
今の年金生活者といえども、そういう時代を、いえもっとひどい時代を生き抜いてきたのだから。
労働改善などは、先輩たちが苦労して築いてきた。そういう先輩たちへの感謝の気持ちはないのかなぁ。
年金者が持ち家があるのは、ほとんどが苦労してローンを返してきたから。最初から資産があった人ばかりではない。まぁ悪く言えば、持ち家制度は国策。一生かけてローンの返済をしていれば、政治に文句を言わなくなる、と。
我が家はないけれど、高齢者に貯蓄があるとすれば、それは老後に不安を感じているから。
将来の子供たちが日本脱出するくらい覇気があるとうれしい。そうだ、コスモポリタンだ、と世界へすっ飛びだしてほしいもの。
世代間の不満を言えば、次の日本を背負っていくのは若い世代。その世代が参政権を行使しないで、自分の生活だけに一喜一憂しているのを見るのは、年寄りの私は腹が立つ。
いまはまだしも、この年金だってあぶないもんだ。社会保障もずんずん削られている。
ただ客観的な意見を言えば、「ジコチュウ」という言葉が流行っているけれどどの世代も自分たちのことしか考えないのは悲しい現実。
年よりも自分たちのことだけしか考えない。たしかに自分たちは十分働いてきたのだから、自分のために楽しむことはかまわない。だけど、次の世代を慮って、希望のもてる未来を残せるように、些かなりとも力を貸そうと言った気持ちがない人が増えた。
子供たちが大人の背を見ているように、中年もまた老人の背中を見ている。こういう「ひがみ」を育てているのも、年寄りにも責任がなくもないのでは?
【意見その2】
この主婦にというか、今の多くの若い人たちに、いや、多くの若くない人たちにも、欠けている事の一つが、自分がこの社会を構成している一人であることの自覚だと、常々感じている事を再認識しました。
今の現役の人たちが不況のために大変な目に会っていることは、間違いのない事実ですが、このようになった原因は何だったのでしょうか?
あの、バブル華やかだった頃、世の為、人の為に働くと言う事が、暗いとか偽善であると馬鹿にされ、自分の為だけに、フィーリング主導で活動する事が是とされる雰囲気を作り出したのは、ちょうどこの主婦の世代でした。
与えられた社会環境の中でうまくやって行くことだけに執心するあまり、自分達の社会がどちらを向いていようが、全く関心を持っていなかったために、監視者がいない中で、政治家の思うがままにされてしまった結果なのですから、自業自得と言えると思いますね。
自分達の手で社会を良くすることを考えないのですね。その様な気持ちで子供を教育するから、子供(今の若い人たち)も同じ様に考えるようになって、日本が不況だったら他の国に行けば良いと思うのでしょう。そんな人は他の国でも要らないでしょうに。
今の年金世代に対する妬みとも言える不満については、アクさんがHPに書かれている通りで、この世代はもっともっと大変でした。また、今の年金世代は終戦時にはまだ小学校生(当時は国民学校生)であって、戦争に対する責任など全く無いにもかかわらず、戦後の荒廃をもろに背負って復興させてきた世代なのです。不公平だと言うなら、どちらが不幸な世代でしょうね。
【意見その3】
> このような社会では、若者の多くは日本に失望し、近い将来、高い税金
> と社会保険料の負担に耐えかねて日本を捨て、将来性のある国へと流出
> するのではないか。
この最後の一節を読んで、「将来性のある国へ流出するのではないか」に従って、「こんな考えをする人は、どうぞ、流出してください」と、プンプン怒りながら、悪態をつき、ついでに、「この主婦の言う、将来性のある国って、あるのだろうか」と、考えたのでした。
この世代の甘ったれブリは、想像力の無さと、自分の生きている時代への認識の無さに、尽きると思います。自分さえよければ、文句は言わない「ミーイズム」の考えが、跋扈しているのですね。こういう人に限って、自分の立場が不利になると感ずれば、大騒ぎするのでしょう。
でも、淋しいなあ。今のご時世、確かに苦しいことがあるのはわかりますが、こんな考えでしか、世の中のこと見られないのでしょうか?
まあ、日本の将来は、あんまり希望がないですね。先の少ない老人は、せいぜい、この主婦のやっかみをかわして、楽しく生きることを、考えましょう。自分の人生は、結局は自分の責任でしか生きられないのですから、他人をあれこれいう前に、わが足下を確かにする知恵、それを考えましょう。
【意見その4】
ちょうどこの投書の主と同じ世代です。同じ世代の私から見ても、この方はずいぶん視野の狭い、身勝手な困った人に思えます。現在の経済政策の問題を、どうして年金生活者へのやっかみにすりかえてしまうのか、私には疑問ですね。
私たち世代が、今大変な時期に遭遇していることは事実です。でも、年金をもらっている世代をうらやむのではなくて、これからの時代をどう作り上げ、乗り越えていくか、きちんと社会問題としてとらえ、当事者としての感覚がなければならないでしょう。この方は、自分はなにもせず、「誰か」が「何か」してくれるのを待っているのでしょうか。
「若者は、この国に失望して、もっと条件のいい国に出てしまう」などと書いていますが、そんな無責任な若者は、他の国だってほしくはないでしょう。もっとも、そういう人ばかり日本にいても困るのですが。当事者意識が全くない発言で、腹が立ちます。
私の個人的な体験で言うと、私は29歳の時に、56歳の父を見送り、その後、祖父、祖母の順に見送りました。父がそんなに早くいなくなるとは思っていなかったので、心構えもなく、当初はいろいろ大変でした。それでも、祖父や祖母にはわずかながらも、年金が出ていたので、経済面では助かりました。現在は、母と二人暮しですが、その母も年金生活者。潤沢とは言えませんが、生活するには困らない程度に年金をもらっているので、私も安心なのです。
投書の主にも両親や、祖父母もいるでしょうに、そういうつながりは考えないのでしょうか。ぐるぐる回って、お互いに助け合っている、相互扶助の制度だと思うのですが。何だか、自分の都合だけ、という感じですね。
もちろん、40代でもこんな人ばかりではありませんので、ご安心を。私の周りには、こんなやっかみ根性の人とは違って、実際に動いている人もまだまだいます。ただ、こんな人が増えていると思うと、同じ世代としてもやりきれないですね。
【意見その5】
朝日新聞の投書の件、サロンの人たちの意見は皆大体同じようですね。
私は、朝日新聞社がこの投書を採り上げた理由が知りたいです。同じ様な内容の投書がたくさんあって、その代表としてこれを選んだのだったら、うーん! 問題ですね。新聞社の編集意図などは聞けないものなんでしょうか?
【意見その6】
そうですね。私も、みなさんの意見に異論はなく、特にレスをしませんでした。
ときどき電話をかけてくる息子が、私のHPを読んで、あの話題を取り上げたのは面白かったけれども、今の人、たいていは、あの投書した人のような考えじゃあない?といいました。
> 新聞社の編集意図などは聞けないものなんでしょうか?
新聞は、とかく、人の気持ちを逆なでして、意見を喚起するようなものを取り上げがちなのではないでしょうか。○さんがおっしゃるように、40代の人が皆、あのように考えているわけではないでしょう。でも、そのように考える人がいるだけでも、問題を感じますよね。
【意見その7】
ずーっと昔のことですが、投書欄をよく見ていました。国民の程度を見るには投書が一番、と思っていたからです。昔も、ばかばかしい投書、ずいぶんありましたよ。世の中にはいろんな人がいるし、いろんな意見もある。正論ばかり取り上げるわけではないのですね。要するに、いろんな意見があるよ、といいたいのでしょう。
以前は私もよく投書していました。世論が勝手な方向に持っていかれないようにという意気込みがあったのですが採用されると図書券がもらえましたから、結構これも楽しみでせっせと投書していました。
神奈川新聞は、肩書きをつけると必ず採用されましたね。
朝日のくらしのコーナーに合成洗剤も使いよう、といった記事が載って、このときはじゃんじゃん抗議を送りました。このときも図書券をもらいましたよ。いくらだったかな。いま朝日をとってはいるけど、ほとんど読まない。
読んでいるのはweb毎日新聞。社説と余禄しか読まないのですが、いまのところ主張がいい。
毎日新聞にディベートのコーナーがありますね。ここには時々参加します。今の議題は「ワークシェア是か非か」ですよ。
以上のような意見が交わされた。みなさんのお考えは如何。
まとめてみると、
● 先の40代の主婦の意見は、世代を代表しているわけではないが、このように考える人が、若い世代ほど多くなっているのは、問題だ。
● 現在の年金生活者は、一見恵まれているようだが、若い時代、働き盛りの時代、それぞれに苦労をくぐり抜けてきた。
●年金生活者は、もう自分たちの時代は終わったと、ただ老後を楽しむだけでなく、次の世代が、もっと希望の持てる時代を過ごせるよう、関心を持っていく必要がある。
●世代間の公平、不公平を言うよりも、世代を越える問題意識で、現在日本が直面している問題に対処して行こう。
[2002/03/05]