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アメリカの目的はハイチに恒久的な米軍基地を作ること:キューバ・ベネズエラの転覆、麻薬ルート確保、中南米のさらなる奴隷化
中南米の電網誌ALAI(Agencia Latinoamericana de Información:ラテンアメリカ情報機構)は、中南米地域で人権と社会正義を確立しようという意志を持つ人々によって運営されています。記事の著者によってスペイン語、ポルトガル語、英語の3つのサイトを持っていますが、ここから今回のハイチの政権転覆に関する、オタワ大学経済学教授ミシェル・チョスドフスキの「アメリカはクーデターのスポンサーだった 米国・ハイチ:ハイチの動乱(2月29日)」という記事をご紹介します。これは非常に長い英語の記事ですので、私としては要点のみをご説明し、Urlを載せておきますので、本文は各自でお読みください。
ミシェル・チョスドフスキは今回の政変に関して次のような指摘をしています。
(1)今回のクーデター劇はアメリカ、フランス、カナダが関与する謀略である
(2)CIAにアレンジされたものであり、首謀者たちはCIAの訓練と支援を受け、さらに、コリン・パウエルとつながるアメリカ人企業家によって支えられた
(3)以前のハイチの政変もすべてCIAが仕組んだものであった
(4)アメリカの目的は、ハイチに恒久的な米軍基地を作りカリブ地域を軍事化すること
(5)その目的は、キューバとベネズエラに圧力をかけることと、コロンビア、ペルーなどからの麻薬密輸ルートを拡大することである
(6)アメリカの出先機関であるIMFなどがアリスティド政権を経済的に追い詰める重要な役割を果たした
反アリスティド派武装勢力の首脳であるGuy Philippeは、CIA主導で起こされた1991年のハイチのクーデター(その後1994年まで軍事独裁が続く)の際にエクアドルでアメリカの特殊部隊に他の軍の将校と共に訓練を受けた人物で、他のリーダー格Emmanuel Constant、Jodel Chamblainはどちらもデュバリェ独裁政権時代の秘密警察トントンマクートのメンバーです。
また反アリスティド派政党で最強のG−184のリーダーAndre (Andy) Apaidは、実はアメリカ人で、デュバリェ独裁政権時代に設立されたハイチ最大の企業アルファ・インダストリー(テキスタイルのほかアメリカの大手電子機器メーカーの下請けをする)のオーナーです。彼が自分の工場で支払う賃金は日給68セント(法定最低賃金が1.5ドル)で、週に78時間の労働を強制しています。また彼はコリン・パウエルとつながり、傘下の実業家団体や宗教関係のNGOはEUから大量の資金提供を受けています。
さらにチョスドフスキは、その他の有力は反アリスティド政党にはCIAのサポートがある事実を詳細に書いています。そして1991年のクーデター以降、CIAとIMFがこの国をがんじがらめに支配していくさまを資料を挙げて詳しく説明し、また80年代以降、ハイチが中南米のコカイン産地からアメリカへの麻薬密輸中継地としての重要性を増し、巨額の利益を生み出す場所の一つになっていることを指摘しています。
だからこそ、政治家としての良心を持ち国民の圧倒的多数の支持を受けるアリスティドが邪魔だったわけです。この主権国家の大統領は、アメリカ大使と海兵隊員によって、犬か猫をつまみ出すように放り出されました。アメリカにとっては、中南米の民衆と民衆のことを考える政治家など、犬か猫に過ぎないのでしょう。特にコリン・パウエルは最もたちの悪い悪魔です。
私は、アメリカの目的としてもう一つ、更なる中南米地域の『奴隷化』を進めることがあると思いますし、またこれには、当然ですが、スペイン、バチカン=オプス・デイが絡んでいると見ています。現在、ヨーロッパに密輸されるコカインの70%はスペイン経由です。また過去のラテンアメリカでの政治動乱にはその陰に100%バチカン=オプス・デイの働きがあります。彼らは他のカトリック系人脈を通してアメリカの犯罪組織とCIAに重なっており、サンタンデール銀行やテレフォニカなどのスペイン金脈と共に、中南米の政治・経済界に網を張り巡らせています。何せ「裏(というより天上か)」の世界のことですから、彼らの姿は表からは見えにくいのですが、いつか尻尾をつかんでやろうと思っています。
ただフランスの関わりについてはもう一つ読めないところがあるのですが、「裏の世界」では欧・米が元々から一体化していることだけは明らかでしょう。
ベネズエラでもそろそろ怪しげな動きが出ています。じきにキューバにも煙が上がることでしょうし、ペルーにもいつ「フジモリ復活」クーデター劇が起こるか分かりません。中東、東アジアとともに、中南米の動きにも注視したいところです。
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『アメリカはクーデターのスポンサーだった
米国・ハイチ:ハイチの動乱』 Michel Chossudovsky 2004年2月29日
http://alainet.org/active/show_news.phtml?news_id=5702
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また次の阿修羅投稿もご参照ください。(まだお読みで無い方は。)
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