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政府通信本部(GCHQ)
http://www.asyura2.com/0401/war48/msg/717.html
投稿者 エンセン 日時 2004 年 2 月 27 日 15:17:12:ieVyGVASbNhvI
 

(回答先: <国連盗聴疑惑>「事実なら失望」 報道官が強いいらだち(毎日新聞) 投稿者 エンセン 日時 2004 年 2 月 27 日 14:35:14)

 
政府通信本部(GCHQ)
Government Communications Headquarters (GCHQ)

 本部は、英国特務機関システムにおいて、電波スパイを担当する。カバーのため、本部は、外務省の機構に含まれる。本部長は、外務次官だが、事実上、これは、首相に直属する独立機関である。英軍基地領域に位置する本部の末端部署は、国防省の機構に編入されている。

 本部は、1946年に創設され、1919年に電波スパイのために創設された有名な政府暗号学校の後身となった。第二次世界大戦時、政府通信本部は、特にその専門家がドイツの解読困難な暗号「エニグマ」(「ウルトラ」作戦)を解読できた(少なくとも、相考えられている。)ことで名声を上げ、特に本部の専門家は、1952年になって初めて設立された国家安全保障庁の教師となった。それ以来、両官庁(本部と米NSA)は、最も密接な関係を維持している。例えば、英国は、電子スパイ網「エシェロン」に関して、欧州大陸における米国の主要パートナーである。

 GCHQ本部庁舎は、ロンドンから129kmのチェルテンヘムの位置する。国内外には、無線電子傍受局が存在する。傍受所は、ドイツ、ジブラルタル、トルコ、オマーン、キプロス、イースター島に位置する。本部職員数は、11,000人に達する。英国筋は、本部が人員数及び獲得される情報量に関して英国特務機関最大の組織であると主張している。本部は、MI-5及びMI-6と密接に協力している。その活動の調整のため、60年代、3機関の合同委員会が設置された。

http://www2.odn.ne.jp/~cae02800/uk/gchq/index.htm


GCHQと公開鍵理論

 唯物論的世界観が厳格な決定論であり、「多義的一致」の存在の可能性を受け容れいない以上、異常な同期へのいかなる暗示も、自動的に戯言として解釈される・・・。しかしながら、この事実を好むいかなる人々も、統計確率の枠外にあることを認めなければならない真の同期が存在することに、いかなる疑いもあり得ない。

・・・スタニスラフ・グロフ、「宇宙ゲーム」(人間間心理の本文)


 2000年10月29日、英国テレビ放送の4チャンネルで、英国政府通信本部(GCHQ)職員、RSA暗号理論の「秘密」発明者であるクリフォード・コックスとのインタビューを含むシリーズ「秘密の科学」の最終放送が行われた。凡そ1997年末までに、チェルトネムに位置する特務機関GCHQの暗号学者のグループが、学術及び産業界の同僚よりも数年早く、公開鍵暗号の基本原理を発見したことが世界に明らかになった。過去3年に渡り、この領域における英国政府の暗号学者の若干の基本業績がインターネット上で公表されたが、今初めて、その1人に、マスコミとのインタビューが許された。徐々に浮かび上がってきた事実は、秘密及び公開共同体による暗号における新方面の並行した発見の経緯が、一連の驚くべき同時進行を含んでいることを示している。

 GCHQは、ブレッチリー・パークで活動し、第2次世界大戦時に敵の暗号を解読した著名な暗号機関の後継者である。ある意味で、GCHQは、アメリカの特務機関NSA又はロシアのFAPSIの類似物である。しかしながら、重大な違いも存在する。つまり、GCHQとは、公式には外務省の機構に含まれる特別な文民官庁である(恐らく、特務機関の暗号解読努力の主要対象が、外国の外交書簡であることによる。)。しかしながら、確実な通信秘匿手段に苦労している暗号機関の活動の他の主要方面にとって、主要消費者は、当然の事ながら、軍人である。

 1960年代末、英国軍人は、戦術無線網への独自の進入を各兵士に保障することを約束したハイテク時代の到来を既に完全に実感した。そのようなネットワークの破壊の見込みは、軍事作戦指導部の簡素化における壮大な変革を約束したが、そのような通信の安全及び秘匿に対して責任を負う機関にとって、重大な問題も提起した。真の頭痛の種となっていたのは、膨大な暗号鍵の分配及び統制の必要性であり、さらに、鍵の各々を敵から厳格に秘密にして送信する必要があった。それ故、1969年、GCHQの傑出した創造的知性の1人、ジェイムス・エリス(James Ellis)のには、これ程絶望的な状況からの脱出をしかるべく検討することが委任された。エリスは、特務機関では、次から次へと優れたアイデアを生み出し、各科学創作集団が独自の才能で飾っているが、何らかの責任ある指導ポストに任命されることを恐れる奇抜かつ天才的変人の1人として通っていた。

 当初、エリス、並びに全員にとって、秘密鍵なしでは、いかなる秘匿通信も、その他いかなる秘密情報も、少なくとも、合法的受信者が送信傍受者と識別できる立場させるいかなる方法もあり得ないことが明らかだった。結局のところ、彼らが同一状態にあれば、いかにして、他人ができないことを獲得する能力を有せるのだろうか?しかし、そこで、発見の前日にしばしば起こるように、Bell-Telephone社の無名の著者の古い戦時中の技術論文がエリスの注意を引き、そこには、巧みではあるが、結局実現されなかった電話通信の秘匿の構想が記述されていた。そこでは、受信者が雑音の付加により送信者の会話を秘匿することが提案された。受信者自身は、その結果、彼自身が雑音を加え、それが意味することを知っている以上、雑音を読みとることができる。秘匿会話を受け取るために、受信者が特別な状態にあるか、又は秘密情報を有している必要がないことが、原理的に重要な側面だった・・・。当初の構想のきっかけは、十分だった。暗号化の上述の方法と一般の方法間の違いは、ここで受信者が暗号化過程に参加することにあった。

 さらに、エリスの前には、十分明らかな問題が持ち上がった。「電気通信回線ではなく、普通の暗号でそのようなことを行えないだろうか?」周知の通り、重要なのは、問題を正しく公式化することだったため、一度、エリスが問題を必要な形態に収めれば(夜、ベッドで)、この理論的可能性の証明には、全部で数分しかかからなかった。「存在理論」が生まれた。考えもつかなかったことが、事実上、完全に可能と分かった。

 つまり、エリスは、後に「公開鍵暗号」の名称を受けた理論に近づき、彼自身は、自分の概念を「非秘密暗号」と呼んだ。1970年初めまでに定式化され、公式に証明された概念の本質は、不可逆性の数学的作業により運用される公開及び秘密鍵から成る理論に帰した。実際、エリスが何よりも通信システムの専門家であり、数学者ではなかった以上、その革命的概念は、具体的な数式までもっていかれなかった。首脳部へのエリスの報告は、大きな印象を引き起こしたが、誰も、このエキゾチックな構想を取り扱うことを決定することができず、そして、数年後、問題が完全に持ち上がることになった。

 そして、全く同時期に、海の反対側のスタンフォード大学で起こっていた。ここでは、1969〜1970年の間、若き教授マルチン・ヘルマンは、暗号及びコード化の数学的装置に積極的に惹き付けられ、電子通信システムの設計問題に従事し始めた。1948年及び1949年に公表された情報及び暗号理論に関するクロード・シェノンの論文を戦時に読んだときから、彼は、この問題に魅了された。ヘルマンの話によれば、これまで、彼は、「暗号と情報理論がどれだけ密接に関連しているか、想像することもできなかった」。シェノンの論文において、符合化の問題は、無線信号の送信を妨害する静電気雑音の低下の課題と関連して検討されていた。ヘルマンには、「暗号が正反対の課題を解決する。鍵の助けにより改変を行う。信号を聞き、鍵を知らない者にとって、それは、最大限に改変されたものに見えるだろう。しかし、秘密鍵が知らされている合法的受信者は、この雑音を分離することができる・・・」ことが明らかになった。ヘルマンの発見への活路の軌跡が、エリスと事の本質に関して同一のことを意味することに気付くのは困難ではない。

 しかし、当時、この科学が軍人及び特務機関の厳格に秘匿された業務と考えられた以上、情報書籍も、事の本質に関する学者の暗号に関する参考資料も存在しなかった。データ暗号化に関する分離した構想を統合しようと試み、ヘルマンは、同志を探し続けた。しかし、主要な同志が彼の目の前に現れることになった。1973年9月、暗号に熱烈に惹き付けられたMTIの卒業生、スタンフォードの若き職員、ウィットフィールド・ディフィがヘルマンを見つけた。彼らの半時間の会見は、流れるようにヘルマンの昼食に移り、会話は、夜遅くまで長引いた。その後、ヘルマンとディフィは、家庭端末から遂行される売買取引の防護のための暗号理論の創出に共同で研究を開始した。学者がディフィに提起した主要問題は、「所定の者にのみ理解され、部外者が情報にアクセスできないように、いかに連絡を受信し、それを改変すべきか(秘密鍵を送付することなく)・・・」に限定された。

 同年同月の1973年9月、既に英国では、GCHQの業務に、ケンブリッジを卒業したばかりの、数論(当時、数学の最も美しく、最も無益な部門と一般に評価されていた。)に非常に通じた若き才能のある数学者、クリフォード・コックス(Clifford Cocks)が入ってきた。既に、業務過程への彼の立入の初期段階において、指導官の誰かが、非秘密暗号の「正に技巧に富んだ」概念について、コックスに知らせた。若者は、構想に極めて関心を有し、素数及び因数問題の文脈において、それを取り扱い始めた。文字通り半時間後、コックスは、数年後、RSA、又はライベスト−シャミール−エドレマンの名の下で有名となる理論の事の本質に迫った。コックス自身は、当時、自分の発見を単に十分月並みな数学パズルの解決として受け取っていた。彼は、同僚が動揺し、興奮したことに非常に驚いた。しかし、GCHQ指導部は、膨大な長さの正数演算の広範囲な導入のためには、当時余りに高価な計算力が要求された以上、構想の実現に再びいかなる一歩も踏み出さなかった。

 数ヶ月後、GCHQの業務に、コックスの学生時代からの友人、マルコルム・ウィリアムソン(Malcolm Williamson)という名の別の才能ある数学者が入った。コックスが興味深い暗号理論について他人に話したとき、疑い深いウィリアムソンは、事実にしては余りに上手すぎると考えたため、それに隠された欠陥を探すことに没頭した。彼は、結局、弱点を見つけることができなかったが、その代わり、捜索過程において、もう1つのエレガントな共通暗号鍵の生成アルゴリズムに到達した。言い換えれば、1974年、ウィリアムソンは、既にアメリカで誕生し、間もなく、ディフィ−ヘルマン−メルクーリ鍵配布理論として知られることになるものを発見した。

 特許情報が広く公表される以上、GCHQで発明されたどの理論も特許権を獲得することはなく、全ての業績は、特務機関により厳格な保全条件下に置かれた。1976年にディフィとヘルマンが自分の発見について公表したとき、ウィリアムソンは、英国の暗号学者により獲得された成果の公表をGCHQ指導部に説得しようと試みたが、若者は、伝統を破壊せず、優先的に出しゃばらないことを好んだ指導部の鉄壁の保守主義を突破することができなかった。

 数年後、米国NSAの知人のおかげで、好奇心の強いウィットフィールド・ディフィは、GCHQでの業績について全てを聞き、ジェイムス・エリスと会見し、交際するために、自分の妻と共に、チェルトネムを独自に訪問すらした。会見は、極めて暖かく、愛想が良かったが、職務上の秘密を保持する義務に手足を縛られたエリスは、暗号の方向性の会話を行おうとするディフィのあらゆる試みを極めて丁重に回避した。結局のところ、我慢しきれず、政治に余り関心のないディフィが、公開鍵暗号の開発における彼の役割について、単刀直入にエリスに尋ねたとき、しばらく黙りこくり、その後、静かにささやいた。「そう、私は、ここでどれだけ話せるか知らない。君がこの全てについて我々よりも遙かに多くのことを行ったとしか言えないことを許して欲しい・・・。」

 GCHQでは、数回、真実を告げることが意図され、1987年、エリスには、その年金生活と関連して、予想される広範囲な公表のための総括的な論文が注文すらされたが、結局、それを秘密文書に突っ込み、重要な一歩は踏み出されなかった。71歳で1ヶ月前に死去したジェイムス・エリスを記念した追悼公表として、1997年12月に初めて、論文は、読者の手に渡った。同時に、クリフォード・コックスには、RSA理論を取り巻く一連の問題の解決に関する若干の業績を公表し、公開の科学会議に出席することが初めて許された。

 公開鍵理論に、新しい「見えない戦線」の発明者が名乗り出たことが突然発見されたとき、当初、多くの者は、ショックのようなものを受けた。というのも、この方面は、常に、開かれた暗号界の特別なプライドの対象だったからである。しかし、誰も従来の発明者の優先性を侵害しようとはしなかった以上、熱情は少し収まり、単に歴史的公正さが部分的に回復された。事の本質に関して同一の(実際、逆説的に)2組の理論が互いに全く無関係な人々により事実上同時に発見されたことへの恒久的驚きのみが残されている。

 あるいは、唯物論的視点とは無関係であると言える。


最終更新日:2003/09/15

http://www2.odn.ne.jp/~cae02800/uk/gchq/openkey.htm

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