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(回答先: 見えてきたイラク復興の道筋 [田中宇の国際ニュース解説] 投稿者 なるほど 日時 2004 年 2 月 06 日 08:40:02)
田中宇さんの論考は貴重なもので参考にもさせてもらっている。
しかし、田中宇さんのブッシュ政権の対立構造が政策を変化させているという見方には与しない。
「中道派VSタカ派」の抗争で政策が変わるような国家では、覇権を握ることも、戦争をまともに勝利することもできないだろう。
戦術的な対立はあると思っているが、グランド・デザイン(戦略)での対立はないと確信している。イラク及び中東に関するグランド・デザイン(戦略)は、民主党主流派とも対立がないはずだ。
ブッシュ政権というよりその背後にある勢力が立てたグランド・デザインに沿って、これまでも動いてきたし、今後も動くことになるだろう。
対立が起きるとしたら、目論見通りにいかないときに、どうやってそれを乗り越えるかという点であろう。
「イラクが国連主導で復興する方向に動き出したことは、アメリカ中枢で「中
道派VSタカ派」の抗争が中道派(国連重視・国際協調派)の勝利で決着がつき
つつあることを意味している。ブッシュ大統領、チェイニー副大統領、ラムズ
フェルド国防長官というタカ派ラインは、イラクに侵攻する理由として「フセ
インが大量破壊兵器を使いそうだ」というウソを、ウソと知りながら主張した
として、しだいに窮地に追い込まれている。ブッシュ政権がイラク復興の主導
権を国連に渡さざるを得なくなったのは、この弱体化の結果だと思われる。」
米英政権は、イラク侵攻前より、占領支配後は形式的な主権国家(傀儡政権)をつくり国連のお墨付きをもらって実質武力占領状態を続けるシナリオを持っていたのである。
米英が武力で占領支配を続けるという、イラク人からも国際社会からも攻撃を受け、膨大なコストも背負わなければならない政策を採るわけがない。
形式的主権回復後のイラクに“合法”的に軍隊を駐留させたり、イラク治安問題は日本など追随国(仏独も加わるだろう)に委ねたほうが、今後のことがスムーズに運ぶと考えているのである。
そうなったイラクで武力闘争を行う勢力は“朝敵”となり、“合法”的な弾圧や虐殺の対象になる。これも米英の狙いである。
大量破壊兵器のウソ発覚も、中東全域ないしイスラム世界の「近代化」がグランド・デザインであれば、早く投げ捨てたほうが動きを縛られなくても済むからそうしているだけと考えたほうがいいだろう。
今のところは、“彼ら”の演劇を見せられているだけなのだ(笑)