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(回答先: Iraq Q&A 「アリ・シスタニとは何者か?」 [フォーリン・アフェアーズ]【イラクに派兵された自衛隊にも大きく関わる人物】 投稿者 あっしら 日時 2004 年 1 月 28 日 21:53:25)
以前リカビ氏、小泉対談で捏造した佐々木良昭氏がシスターニ師について言及しておりました。
自衛隊派兵反対のイラク人の主張を捏造する日本のマスコミ
http://www.asyura2.com/0311/war43/msg/1283.html
投稿者 なるほど 日時 2003 年 12 月 04 日 08:35:42:dfhdU2/i2Qkk2
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報告者:東京財団 シニアー・リサーチ・フェロー 佐々木 良昭
No. 40 「イラクの風見鶏シスター二師の発言」 2004年01月14日
穏健で思慮深いとして有名なシスターニ師が、珍しく強硬に自分の意見を主張した。彼はパチャチ(アメリカ代表ブレーマー氏の意向代理)の権力委譲受け入れ提案を退け、それ以前に選挙を実施すべきだと言った。
このシスターニ師の強硬発言は何を意味しているのかということだが、彼はいままでサダム体制下にあっても、イスラム教シーア派の最高学者アヤトラ・オズマとして君臨し続けてきた人物だ。つまり、彼はシーア派の最高位に位置する学者であると同時に、高度な政治的なバランス感覚を持ち、常に真の権力に逆らわずに対応してきた世渡り上手な人物でもあるのだ。
それだけに、今回のシスターニ師の強硬発言は、彼自身の判断ではあるが、発言の意味は他のところにあると理解すべきであろう。つまり、多くのシーア派イラク国民と、それ以外のスンニー派国民の間では、自由選挙の実施を急ぎたいという意向が強いということだ。
だからこそ、彼は敢えてアメリカのイラク占領統治組織に抵抗し、アメリカの意向に反する発言をしたのであろう。
それでは何故イラク国民の多く、なかでもスンニー派とシーア派の人たちは早期の自由選挙実施を主張するのかということになる。それはアメリカがイラクを実質的に三分割し、連邦制という新方式を押し付けようとしているからだ。
このアメリカの方針は、イラクを分断するものであり、そのことは周辺諸国全体に影響を及ぼすものでもある。トルコはクルドがイラクから分離し、高度の自治を持つイラク連邦の一員になることを恐れている。そうなればクルド自治区(国家)との軍事衝突を覚悟しなければならないし、そうならなくとも、トルコ国内のクルド人との連携と支援が予測されるからだ。それはイラク南部シーア派住民との関係強化を望むイランの場合も痛し痒しであろうし、シリアも同様であろう。
こうした周辺諸国とイラクのシーア派スンニー派国民の声を代表したのが、シスターニ師の今回の発言であろう。そうであるということは、今後イラク国内でスンニー派シーア派国民の間から、かなり強い抵抗がアメリカに対して起こる可能性が高いということだ。
それは、アメリカがイラクの臨時行政機構に権限を委譲する時期が近づくに従い、また新たな連邦国家建設の計画が進むにつれて強まっていこう。
シスターニ師はそう判断したからこそ、強硬派に選挙の早期実施を求める発言をし、国民の支持を得ようとしているのであろう。彼の発言から、我々はイラクが近い将来、現在よりも緊張を高めていく可能性があることを予測しておく必要があろう。
イラク国内では権力の委譲が近くなり、連邦制が現実的になるにしたがって、政治テーマが治安上の不安要因の主役になりつつあるということだ。
http://www.tkfd.or.jp/news/today/1_20040116_1.shtml