現在地 HOME > 掲示板 > 戦争46 > 1106.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
【ジュネーブ大木俊治】スイスの世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席したイランのハタミ大統領は21日、ダボスで記者会見し、核兵器開発疑惑や北朝鮮からの核物質輸入について、「国際原子力機関(IAEA)と追加議定書に合意する以前から、そうした事実は全くない」と述べ、疑惑を全面的に否定した。
ハタミ大統領は、核開発疑惑について「イランはこれまで大量破壊兵器を一切所有したことはないし、開発に携わったことはない」と述べた。ただ「平和利用目的の権利については他国と同様にその権利を持つ」と語り、北朝鮮との関連についても「個々人の科学者はそれぞれ独自のコンタクトを持っている」と明らかにした。
一方、2月のイランの総選挙で保守派主導の護憲評議会から改革派の立候補を制限する動きが出ていることに対し、抗議のため大統領職を辞任するとの見方が出ていることについて「事態の推移は自由で公正な選挙に向かっており、自由な選挙が行われると期待している」と述べ、直接の言及は避けながらも、辞任の可能性を否定した。
また、ダボス会議中にチェイニー副大統領ら米政府代表と会談する可能性については、相手が我々を尊敬して初めて対話の用意ができる」と述べ、米国との直接対話は時期尚早との認識を示し、可能性を否定した。
ハタミ大統領はまた、「時間が経過すれば、国民が憲法を改正することも可能」とも述べ、79年のイスラム革命で成立したイスラム憲法が将来、国民の意識次第で改正されうるとの考えを示した。
ハタミ大統領はこれに先立ち、21日に開幕した同フォーラム開会式で演説し、異なる文明間の対話の重要性、民主化の歴史的必然性、現実の貧困を直視する必要性などを指摘し、「理想と感情の一致点を探ることこそが政治」と述べ、長期的視野に立った国際社会の和解への努力の重要性を指摘した。
同フォーラムの年次総会は25日まで開かれる。フォーラム会員の企業トップや、招待された政治家、非政府組織(NGO)代表など、94カ国から約2300人が参加。チェイニー米副大統領、イラク米英占領当局のブレマー行政官、イラク統治評議会のパチャチ議長、パキスタンのムシャラフ大統領ら首脳級31人も参加し、各国の専門家や企業トップらと国際情勢や世界経済について議論する。
日本からは、カルロス・ゴーン日産自動車社長が共同議長を務める。当初は参加を予定していた竹中平蔵金融・経済財政担当相は直前になって出席を取りやめた。
[毎日新聞1月22日] ( 2004-01-22-11:06 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20040122k0000e030021003c.html