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小泉純一郎首相は19日午後、衆参両院本会議で施政方針演説を行った。イラク復興支援に関し、現地の状況を理由に自衛隊派遣の必要性を強調。国際協調主義を掲げた憲法前文を引用し「国際社会の一員としての責任」から、「行動するのは国家として当然」と派遣に理解を求めた。一連の構造改革について「芽を大きな木に育てたい」と着実な進展を強調し、特に郵政民営化を「改革の本丸」と位置付けて、実現に決意を示した。
イラク支援問題で首相は、昨年11月に殺害された奥克彦大使(参事官から昇進)と井ノ上正盛1等書記官(3等書記官から昇進)への哀悼の意を改めて表明。テロとの戦いの継続が責務とし、資金協力と人的貢献を「車の両輪」と位置付けた。イラクが「必ずしも安全とは言えない状況」から自衛隊の派遣方針を示し、武力行使を否定。付近で戦闘が起きた場合の活動休止や避難など「安全確保の万全の配慮」を約束するが、撤退の可能性には言及しない。
また「いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならない」との憲法前文を引用し、派遣は憲法の理念に合致すると主張。中国の思想家「墨子」の格言も引きつつ「国家として当然」の行動と結論付けた。
自衛隊派遣に関し首相は先月9日の記者会見でも憲法前文を引用、日米同盟重視も意義の柱に掲げていた。今回は対米支援の側面には直接触れず「国際社会の責任」を強調。与党との調整が前提の陸上自衛隊の本隊派遣も事実上織り込んだ形で派遣の決意を示した。
また首相は「財政出動に頼らなくても構造改革の成果が表れている」と指摘、07年実現を目指す郵政民営化を「改革の本丸」と位置付ける。ただ、具体像には触れず、今秋に政府案をまとめ、05年に法案を提出する日程を改めて示すのにとどめる。今国会に関連法案を提出する道路公団改革に関し、9342キロの高速道路整備計画は前提としない、と主張。コスト削減など成果を挙げ、道路関係4公団民営化推進委員会の意見を「基本的に尊重」したとの認識を示した。
北朝鮮の動向が注目される拉致、核・ミサイル問題については包括的な解決を目指す一方で、特に拉致問題は被害者や家族の意向も踏まえつつ「一刻も早い全面解決」との表現で、早期解決に取り組む姿勢を表明する。独占禁止法の改正作業を進め、北海道の「道州制」構想を支援する考えを示す。【平田崇浩】
[毎日新聞1月19日] ( 2004-01-19-14:14 )
http://www.mainichi.co.jp/news/selection/20040119k0000e010068002c.html