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(回答先: 邦人人質事件で自衛隊の撤退は不可能になった --- 日本の政治家はなぜ適切な判断が下せないのか(株式日記と・・・) 投稿者 まさちゃん 日時 2004 年 4 月 10 日 15:01:33)
勝谷は、論理的に自衛隊撤退はないと言う。
その論理とは、
(1)国際社会の枠組みとしてのイラク支援からの脱落は今後の日本の地位を限りなくおとしめる
(2)「テロリストに屈する」という世界人類全体に対する罪を犯すことになる
その結果、
(3)3人がテロリストに関わったために自衛隊の撤退は「テロへの屈伏」を意味することとなりこれで退路は完全にたたれたのである。
ここに、いったいどのような論理があるというのか。
まず、(1)について、イラクの軍事支援はわずか数十カ国。ドイツ、フランスは派兵しておらず、スペインは撤退を表明している。国際社会の枠組みは、イラク支援は行うが、現状は戦闘行為が継続中なので静観するというものではないのか。日本の地位が限りなく落ちるとしたら、アメリカの、しかも明日をも知れぬブッシュ政権下である。
(2)については、状況は違うかも知れないが、スペインの撤兵をテロリストに屈したといって非難する声を聞いたことがない。こういう輩に限って世界人類全体に対する罪などと大仰な物言いをする。
(3)については、では拉致された日本人が自衛隊員だったらどうなのか。ますます自衛隊の撤退はあり得ないということになる。隊員が拉致されたから、殺されたから、撤兵しますでは、今回の事件以上に物笑いの種になるだろう。
スペインの例に見られるように、民間人に被害が出たときしか、名誉ある撤兵のチャンスはないのである。
勝谷はたいそうに反米、半イラク戦争、半自衛隊派遣の人々が、自分たちの無謀な行為によって、最も意に反する結果を招いてしまったとしたり顔に説教しているが、自衛隊員が拉致されたり殺されたりした方が、引っ込みがつかなくなるのは明白だ。
こんなことがわからないのは、頭がパーな証拠。
なお、勝谷は引用文中で「3人がテロリストに関わったため」と妙な書き方をしている。
下の方で、卑怯にも匿名のジャーナリストを引き合いにして、自作自演説を表明しているのだ。
現時点で手に入る情報だけでは、拉致がイラク人によるものか、イラク人に見せかけた親米勢力、あるいはモサドかCIAかそれらの息のかかった傭兵グループか、自作自演か特定できない(アメリカや政府は情報をつかんでいる可能性が高い)。
そんなところで自作自演をにおわせるのは、北朝鮮の拉致問題で、左翼新派が日本か韓国の自作自演を主張するのと同じ低レベルの話だ。
さらに、勝谷は別の文章で、現在のようなイラクに赴くのなら、決死の覚悟でいかなければならないと、やはり説教を足れている。
自分は安全な(そうでもなくなっているが)東京にて、よくこんなことがいえるものだ。
しかも、暗に拉致された本人のみならず、その家族の救出要請も非難している。
拉致された人々は当然それなりの覚悟を持って、赴いているのだろう。
本人の覚悟はともかく、その家族が肉親を思いやるのは当然である。
また、国民として、何はともあれ生還を祈るのは当然である。
軍人(自衛隊員)は覚悟しているからといって、その家族や国民が、戦場で捕虜になろうが、殺されようが仕方ないと思っていいとでもいうのか。
戦後教育の荒廃が叫ばれて久しいが、その結果として(かどうかは知らないが)このような輩がはびこるような世の中が到来したということか。