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西ナイル熱、次は日本? 往来多い米西海岸で流行の兆し (朝日新聞)
http://www.asyura2.com/0401/health8/msg/728.html
投稿者 シジミ 日時 2004 年 7 月 25 日 13:51:46:eWn45SEFYZ1R.
 

http://www.asahi.com/science/update/0725/003.html

米国で02、03年と続けて200人以上の死者を出した西ナイル熱が、この夏は米西海岸で大流行の兆しを見せている。日本との直行便も多く、厚生労働省などでは警戒を強めている。「ウイルスが侵入してくれば封じ込めは難しい」と専門家が語る一方、流行予防策の柱となる蚊やボウフラの駆除については、ほとんどの自治体で準備ができていない状態だ。

 この4月、鳥取県のある病院に脳炎患者が入院した。西ナイル熱の流行地域近くからの留学生。病院側は西ナイル熱を疑い、保健所に届け出た。保健所は万が一に備え、病院周辺の蚊を駆除する準備を始めた。国立感染症研究所で陰性の検査結果が出るまで、関係者は緊張に包まれた――。

 西ナイル熱は、いつ日本に上陸してきてもおかしくない。

 もともとアフリカや中東の風土病だが、99年、米ニューヨークに患者が突如発生。62人の患者が確認され、7人が死亡。

 ニューヨーク市を中心にした大規模な蚊の駆除で00年の患者は21人に減り、封じ込めたかに見えた。だが、02年以降、西に向かって感染拡大を続けている。

 今年はカリフォルニア州とアリゾナ州でこの1カ月に約150人の患者が出て、少なくとも3人が死亡するなど、ついに西海岸で患者が多発。さらに増える見通しだ。

 日本への侵入経路としては(1)ウイルスを持った蚊が航空機や船で運ばれる(2)ウイルスを持った鳥の輸入、飛来(3)現地で感染した人がウイルスを持ち込む、が考えられる。

 西ナイル熱は人から人には感染せず、(3)の場合にウイルスが広まる可能性は低い。新型肺炎SARSのように患者を隔離する必要も生じない。

 蚊や鳥が持ち込む(1)と(2)のケースは、厄介だ。感染研ウイルス1部の高崎智彦室長は「侵入後の封じ込めは難しい。ワクチンがない以上、蚊を減らしたり蚊に刺されない努力をしたりして感染者を減らす以外にない」と語る。

 厚労省は、成田や関西など19カ所の空港検疫所と、東京や福岡など40カ所の港湾検疫所で定期的に蚊を採取、ウイルスの有無を監視する。また都道府県と連携、全国110カ所の公園でカラスが異常な死に方をしていた場合には、死体を分析する態勢を取っている。

●蚊の駆除、進まない対策

 国内には、蚊が媒介する日本脳炎がある。現在でも年間10人程度の患者が出ている。しかし、感染研昆虫医科学部の小林睦生部長は「西ナイル熱とは大きな違いがある」と指摘する。

 日本脳炎ウイルスは豚と蚊の間を行き来する。豚は都会や住宅地にはおらず、主に水田で繁殖する一部の蚊しか媒介しないので、都市部での感染は少ない。しかも、小さいころに予防ワクチンを接種した人が多いので、かかりにくいという。

 「けれども、西ナイル熱は、都会や住宅地でも感染のサイクルが成立する」と小林さん。

 米国では感染予防のために、▽外出時には虫よけのスプレーをする▽バケツや空き缶、植木鉢などボウフラが育つ水たまりを周囲からなくす、などの自衛策を住民に周知する一方、行政が駆除に乗り出している。

 厚労省は昨年、西ナイル熱の予防で都道府県知事が認めたときは蚊を駆除できるように法律を改正した。小林さんは「蚊や死んだ鳥からウイルスが見つかれば、その時点でウイルスは広まっていると考えるべきだ。隣接都道府県も含め広く蚊やボウフラを駆除することが望ましい」という。

 厚労省は昨年、蚊の駆除方法を記したガイドラインを都道府県や政令指定都市に配布、蚊の生息場所を把握しておくよう求めた。だが、朝日新聞社が各自治体に問い合わせたところ、蚊の駆除を想定した準備を進めているのは横浜市や富山県などごく一部に限られた。

 横浜市は3月、独自の対応指針を作った。「国内でウイルスが見つかった場合」「市内でウイルスが発見された場合」など4段階に分け、市内でウイルスが見つかったときは周囲1〜2キロで、道路の側溝などボウフラが育つ所に薬剤を投入するなどとしている。

 富山県では、県衛生研究所が昨年から県内の保健所と連携し、十数カ所で蚊やボウフラの生態調査をしている。「蚊を有効に駆除するには、発生源やいつごろ多くなるのかを把握しておく必要がある」と担当者。

 だが、多くの自治体が「今のところ考えていない」などの答え。「薬剤使用に抵抗感のある住民もおり、駆除は難しい」と漏らす担当者もいた。

 厚労省結核感染症課は「意味のない場所で薬剤をまくなど過剰対応も考えられる。パニックが起きないよう準備を進めて欲しい」と話している。

●シベリアで野鳥感染か

 中東方面から米国経由の西回りでの感染拡大に警戒が高まる中、6月下旬、インターネットの感染症専門メーリングリストで流れた情報が注目されている。ロシアの研究機関がシベリア・ウラジオストク近郊で回収した野鳥の死体から、西ナイル熱のウイルスが見つかったというのだ。

 99〜03年に死んで凍っていたと見られる約220羽のハゲワシの死体の一つから、ウイルスの遺伝子が見つかった。遺伝子配列は、99年にロシア・カスピ海周辺で見つかったウイルスと似通っていたという。

 カスピ海周辺では同年に西ナイル熱が流行、480人が発症し、40人が死亡している。国内の研究者らは「情報が確かならシベリアからの渡り鳥でウイルスが日本に持ち込まれる可能性も否定できない」と話している。


 <西ナイル熱> ウイルスを持った蚊に刺されて感染するが、8割の人は無症状で終わる。発症した場合、3〜15日の潜伏期間の後、発熱や頭痛、筋肉痛、吐き気などの症状が出る。ほとんどが自然に治るが、米疾病対策センター(CDC)によると、感染者150人に1人の割合で脳炎や髄膜炎を起こして重症化する。重症患者の死亡率は約10%。治療薬やワクチンはまだ実用化されていない。 (07/25 13:38)

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